※2021年4月撮影

トップ画像は、豊肥本線南熊本駅。事前に下調べして訪問する駅を決めていますが、この駅は現場で実際に駅舎を見てその素晴らしさにあらためて感銘を受けました。単純に「良いなぁ」という溜め息ですが、何と表現すれば良いのか自分の語彙の貧しさを痛感します。

東側から駅舎。

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※2021年4月撮影

西日の時間の順光。夕方近いのです。

※2021年4月撮影

右側ホーム上屋の半分は駐車場に利用されていました。

※2021年4月撮影

駅出入口。電話ボックスはありますが、郵便ポストは見当たらないですね。

※2021年4月撮影

建物財産標は探したけれど発見できず。1943年(昭和18年)に改築された駅舎です。1945年(昭和20年)終戦直前、米軍B29爆撃機154機が熊本市街地の約20%を灰燼にした熊本大空襲でも奇跡的に被災をまぬがれています。左に文字盤があります。

※2021年4月撮影

これが熊本市による南熊本駅の案内でした。

※2021年4月撮影

内容は以下です。

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熊本市南部の玄関口である南熊本駅は、大正3年(1914年)6月に豊肥線(熊本~大津)の開通により開設された。当時はその地名をとって春竹駅と呼ばれていたが、昭和15年(1940年)に南熊本駅と改称された。

大正4年(1915年)、春竹駅(南熊本駅)を起点として御船鉄道が開通、その後昭和2年(1927年)に御船鉄道は熊本・延岡(宮崎県)間の全線開通を目標として熊延鉄道と改称した。同4年には市電の南熊本線が辛島町から春竹駅前(南熊本駅前)まで開通した。しかし、同39年に熊延鉄道が、同45年に市電の南熊本線が廃止になった。

駅周辺は、木材や植木などの業者が多く、駅南側の田迎地区は、戦前から花きの産地として知られ、今も1年を通してバラやカーネイションなど絶えることがない。

駅西側を通っている旧日向街道は、国道445号線・浜線バイパスが開通するまでは熊本ー御船ー矢部を結ぶための重要なルートであった。 熊本市

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熊延鉄道は知りませんでした。人口希薄な山間部に難工事で鉄道を敷設しても乗る人がいないと思いますが、昭和初期には異なる目算があったのでしょう。鉄道が近代インフラの最先端だったのです。

待合室に入りました。窓口の営業時間は、平日6時45分から13時10分、13時30分から14時55分 土・休日が7時35分から13時10分、13時30分から15時45分です。訪問は平日でしたが、既に西日の射す16時をまわっています。

※2021年4月撮影

簡単なベンチが置かれています。改札口にはICカード簡易改札機とICカードチャージ機。

※2021年4月撮影

天井が高い! 次回に続きます。

(写真・文/住田至朗)

※木造駅舎などJR九州さんの許可をいただいて撮影しています。

※鉄道撮影は鉄道会社、鉄道利用者、関係者などのご厚意で撮らせていただいているものです。鉄道は感謝の気持ちを持って撮影しましょう。