「無人駅や小学校跡、耕作放棄地などの遊休資産を活用したユニークな施設が次々とでき、3密を避けられる旅の選択肢が一気に広がるだろう」

そんな評価で、日経トレンディ・日経クロストレンド「2021年ヒット予測ランキング」1位に君臨したのが、「無人駅&辺境グランピング」。

―――こうしたトレンド評価などで、いま無人駅があらためて注目を集めている。

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路線そのものの存続が問われているエリアでは、当然のことながら無人駅や簡易委託駅が多く点在する。

島根県の宍道から、中国山地の山間を抜け、備後落合へと続く木次線にも「魅力的で個性的な無人駅がいろいろある」(島根県)ということで、この木次線 無人駅&簡易委託駅 4駅と、つい最近、廃線になった三江線の1駅に注目してみる。

木次線 出雲八代駅

1932年に建築された木造の駅舎。春には、ホームにある桜の花とそのほのかな香りに包まれる。

駅舎内には、ジオラマと鉄道模型が展示され、奥出雲おろち号の模型もあったりする。

木次線 三井野原駅

JR西日本の駅のうち、標高727メートルと、最も高い場所にある駅。

冬は、駅からすぐ滑れる「三井野原スキー場」があり、春には、そのゲレンデを利用して高原野菜を栽培している。野菜市場もすぐそばにあり、新鮮な旬の野菜を持ち帰ることもできる。

周辺に少し足をのばすと、故 下田治氏作品収蔵の「鉄の彫刻美術館」がある。また、文化勲章受章した彫刻家 澄川喜一氏がデザインを手掛けた「おろちモニュメント」も必見。

木次線 八川駅

まるで国鉄時代にタイムスリップしたようなレトロな木造の駅舎。

映画「砂の器」にも登場し、構内の看板など、ほとんどが当時のままの状態で残っている。

また、 「八川そば」という蕎麦屋が駅前にあり、電話で乗車列車を伝えると、できたての出雲そばを予約できる。

木次線 出雲坂根駅

島根名水百選の一つ、延命水があることで知られ、週末ともなると県外から延命水を求めて多くのリピーターが訪れる。

昔、100年を超えると思われる古狸が好んで飲んでいたことから、長寿の霊水として里人も飲用し始め、そのうち延命水と名づけられた。

「奥出雲おろち号」の運行日にのみオープンする臨時売店、「延命の里」の焼き鳥は、たれの味が絶品と大好評。

また、近くには、延命水を使って栽培した奥出雲舞茸の販売所もある。

三江線 石見川本駅

JR三江線が廃線しあたと、廃線駅の活用として、駅舎を利用したワークショップやコンサートを定期的に開催しているほか、使われなくなったレールの上に原動機付レールバイクを走らせるイベントも実施。町おこしにつなげている。

◆三江線 第二江津橋りょうの先にある古町、江津本町に残る幕府直轄地_中心街の面影をゆっくりクルマでたどる【動画】
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◆島根県江津市 海沿いドライブでみつけた「魚コロッケ」がうまっ! 有福温泉 石見神楽 三江線跡へ行く途中にGood!
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