これまでのレール削正車と削正方式の違い

JR東日本仙台支社は2021年10月28日、新型レール削正車を導入し、10月より東北本線(宇都宮~盛岡)で運用を開始したと発表した。

新型レール削正車は、ミリング車とグラインディング車の2台で1編成を組む。導入数は2編成で、仙建工業株式会社が所有する。

新型レール削正車外観

ミリング車が担うのは削正作業で、専用の金属チップを用いてカンナのようにレール頭面を削る。車両の寸法は全長15.7メートル、最大幅3メートル、最大高さ4メートルで、総重量は53.7トン。

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グラインディング車は仕上げ作業を担当。前後に摺動する砥石で頭面を研磨し、滑らかにする。寸法は全長15.7メートル、最大幅3メートル、最大高さ4メートル。総重量は55トン。

車両本体とグライディング装置はドイツのローベル社、ミリング装置は同じくドイツのシュベアバウインターナショナル社、制御システム及び検測システムはアメリカのプラッサーアメリカン社がそれぞれ製造している。

回転する砥石をレール頭面に押し当てる従来の方式と比べ、1回で削正できる深さは大きく、火花も発生しないため散水も不要となる。ミリングホイールによる削正方式を導入したのは仙台支社としては初めてで、摺動式グラインディング装置の採用は日本初という。

画像:JR東日本仙台支社
記事:鉄道チャンネル(https://tetsudo-ch.com/