体験授業は「ラウンドクロス秋葉原」7階、「ヒューマンキャンパス高等学校 秋葉原学習センター」で行われました

学校法人佐藤学園ヒューマンキャンパス高等学校は2022年4月、通信制高校としては初めて「鉄道サービス」専攻を開講します。位置づけとしては大学におけるゼミのようなもので、高校卒業に必要な単位を取得する授業とは別に、鉄道業界での仕事について学ぶことで生徒のキャリア形成の一助とするものです。

開講に際して、同校は学校法人Adachi学園 東京観光専門学校(以下、東観)とタイアップ。対面、オンラインで知識を学び、コミュニケーション能力を磨くだけでなく、東観のシミュレーターを用いた本格的な実習も可能です。

2022年2月26日(土)にはJR秋葉原駅 中央改札口から徒歩7分の「ラウンドクロス秋葉原」7階、「ヒューマンキャンパス高等学校 秋葉原学習センター」で体験授業が行われました。授業を担当したのは、鉄道会社出身の東観の講師でした。

当日は北海道からのリモート参加も(編集部注:参加者向けの内容になりますので、パワーポイントの画面は伏せさせていただきました)

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体験授業は「鉄道業界」のイントロダクションを中心に進んでいきました。たとえば「日本全国の鉄道事業者は何社あるか」「鉄道車両は1車両に最大で何人乗れるのか」といった話をクイズも交えて紹介しながら、輸送機関としての「鉄道」の存在意義や他の輸送機関との違いを浮き彫りにしていきました。

また「青春18きっぷ」に代表される「お得なきっぷ」に関する知見を深めながら、鉄道事業者が力を入れるスモールツーリズムや鉄道ファンの重要性にも言及。社会のためになる仕事がしたいなら「鉄道業界はベストです」と語ります。

体験授業に潜ってみて感じたのが、「鉄道業界」の幅広さ。一般には「鉄道業界へ進みたい」という場合、列車の運転士さんや駅員さんを思い浮かべる方が多いのかなと思いますが、鉄道は全ての業務を本社の社員が担っているわけではありません。

たとえば出札などの駅業務は子会社に委託するケースもあり、就職にあたっては「自分が何をやりたいか」「どんな業務があるか」「その業務を担っているのはどの会社か」といった正しい知識が必要になります。

列車運転士になりたいと思っても適性検査で落ちてしまうケースもあります。挑戦する前にそうした事実を知っておくことも大事ですし、仮に望んだ業務に就くことがかなわなくとも、鉄道業界で働きたいのであれば業界研究が必要です。もちろん、車両開発など専門性の高い知識を身に着けたいのであれば大学や専門の教育機関へ行くべきですが、漠然と「鉄道業界に行きたい」と考えているのであれば、「鉄道サービス専攻」は選択肢の一つとなりそうです。

通信制高校であるヒューマンキャンパス高等学校への入学・転学は随時可能。鉄道サービス専攻の通常授業はGW明けから開始予定で、授業の見学も随時受け付けるそう(事前予約制)。

また、今後も電車運転・車掌シミュレーター体験などの実技体験を含めた体験授業を定期的に開催予定とのことなので、気になる方はヒューマンキャンパス高等学校のウェブサイトや秋葉原学習センターの公式ツイッターをご確認ください。

運転シミュレーターイメージ(写真:東京観光専門学校)

記事:一橋正浩