JR東海は2022年3月9日、車両機器の稼働状況や故障状況などをLTE通信で常時遠隔監視する状態監視システム「DIANA」の運用を開始すると発表した。

名称は「Data Integrated monitoring and Analysis system」から、読みは「ディアーナ」。

従来は1日~数日おきに1度の頻度で、車両基地内で取得したデータを分析していた。対象機器も313系は7機器、キハ25系は5機器にとどまる。

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一方の「DIANA」では、本線走行中も常時分析サーバに情報を送り続け、不具合が生じる前の調査・修繕や、異常発生時の迅速な対応を可能とする。対象機器は315系が9機器、HC85系が12機器。

2022年7月にデビューする新型特急「HC85系」の取得データ例(資料:JR東海)

国内初の機能として、新型ハイブリッド特急「HC85系」におけるエンジンに関するデータのリアルタイム通信、新型在来線通勤電車「315系」におけるAIによる冷房の自動学習・制御最適化機能を有する。

運用開始時期は2022年4月1日。なお、315系におけるAIによる冷房の自動学習・制御最適化機能については、デビュー日にあたる2022年3月5日から運用を開始しているという。