2023年7月から9月にかけて開催される「兵庫デスティネーションキャンペーン」(兵庫DC)にあわせ、JR西日本は「(ICOCAでGO)神戸・姫路デジタルパス」を発売します。

有名観光施設への入館券や交通機関の利用、神戸・姫路の対象施設で特典が受けられるクーポンがセットになったもので、価格は2日間分で3,000円です。こども用の設定はありません。

対象施設を巡ると簡単に元が取れる値段設定となっており、兵庫DC期間限定とはいえ大変おトクなデジタルチケットといえそうです。ただしJR線の利用については、ICOCAで乗車→利用分を「WESTERポイント」で返すかたちで「乗り放題」を実現しているため、ポイント受け取りまで若干のタイムラグが発生することに注意する必要があるでしょう。

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【発売期間】
2023年6月26日(月)~9月30日(土)
※利用期間の1か月前から利用開始日当日まで発売。
※発売期間内に限る。

【利用期間】
2023年7月1日(土)~10月1日(日)までの連続する2日間
※2023年9月30日(土)利用開始分まで発売。 2023年10月1日(日)利用開始分の設定はありません。

デジタルチケットの内容を詳しく見ていきましょう。

神戸北野異人館街「萌黄の館」や姫路城が楽しめる

「神戸・姫路デジタルパス」は対象の観光施設への入館券がセットになっており、姫路城では特別御城印のプレゼントも。対象施設は次の通りです。

◆神戸北野異人館街「萌黄の館」
明治36年(1903年)アメリカ総領事ハンターシャープ氏の邸宅として建築された国指定重要文化財。2階のテラスからは神戸の美しい街並みが楽しめます。(通常入場料400円)

◆神戸リゾートクルーズ boh boh KOBE
3階には海風を感じられる開放的なオープンデッキを備えており、神戸の美しい街並みや六甲山系の景色が楽しめます。神戸で気軽にリゾート気分を!(通常乗船料1,800円)
※60分クルーズ、水曜日は運休。その他不定休あり

◆世界遺産 姫路城
世界遺産登録30周年を迎える姫路城。「白鷺城」の愛称はその白い漆喰の優美な城壁から来ており、400年以上が経過した現在でもその美しい姿を残しています。神戸・姫路デジタルパスで入場された方には姫路城とJR西日本がコラボした特別御城印をプレゼント。(通常入場料1,000円)

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有馬温泉へ行く手も

JR線以外の交通機関として、神戸市営地下鉄(三宮~谷上)、 神戸電鉄(谷上~有馬温泉)の連絡乗車券(往復)が利用できるため、有馬温泉へのアクセスにも利用できます。

また神戸市内の観光地を巡るバス「ポートループ」「シティーループ」が2日間乗り放題ということで、神戸全体をぐるりと回りたい方にもおススメできます。

さらに神戸駅・明石駅・姫路駅・相生駅では、いずれかの営業所で1回限りですがレンタサイクルも利用できます。

このほかにも対象の約100施設で提示することで割引などの特典が受けられる「神戸・姫路おとくーぽん」もセットになっています。対象施設一覧などは「JRおでかけネット」の「神戸・姫路デジタルパス」特設ページで確認できます。

観光施設・交通機関(JR線以外)利用時の画面提示イメージ

※観光施設やJR線以外の交通機関を利用する際は、チケットの画面提示や引き換えが必要です。

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JR線自由周遊区間はこちら

「神戸・姫路デジタルパス」のJR線自由周遊区間

「神戸・姫路デジタルパス」を購入すれば、連続する2日間は上記自由周遊区間が乗り放題になります。

ただし単純な「乗り放題」というかたちではありません。事前にお手持ちのICOCAを利用登録をしたうえで、乗車時は普段と同じように運賃を支払う必要があります。自由周遊区間の利用分は、翌月末に「WESTERポイント」として付与されます。「WESTERポイント」はICOCAエリア内の自動券売機などでICOCAにチャージして利用できます。

利用方法は次の通りです。

(1)「tabiwa by WESTER」で「神戸・姫路デジタルパス」を購入し、利用するICOCAを用意する。
※「tabiwa by WESTER」はJR西日本のおトクな周遊パスの販売や観光情報を提供する観光ナビ。Webサイトで利用できるほか、iPhone/Androidのスマートフォンアプリでも利用できます。

(2)「神戸・姫路デジタルパス」利用開始までに、「tabiwa by WESTER」にICOCA番号を登録する。

(3)「神戸・姫路デジタルパス」利用開始日までに「WESTERポイントサービス」の利用登録を完了する。

(4)JR線自由周遊区間を利用する
※ただしJR線自由周遊区間を跨いだ利用はできません。たとえば姫路~相生までは自由周遊区間ですが、この先の山陽本線を乗り継いで岡山まで乗車した場合はポイント付与対象外となります。

観光に最適、ただし……

実際にどの程度おトクか、というのは各自の旅のスタイルにもよりますが、たとえば神戸~姫路間(片道990円)の往復と姫路城への入場だけでもほぼ元が取れる計算です。両駅間は新快速で40分と日帰りでの往復も可能です。

ただ、JR線利用分は利用翌月末のポイント付与になりますので、ICOCAを普段使いしない方にはあまり旨味のない設定かもしれません。どちらかといえば近畿・中国のICOCAエリア在住の方にピッタリのチケットと言えるでしょうか。

余談ですが、このような「利用した分の運賃は乗車時に支払いが必要、ただし(一部)利用分は後日ポイントで付与する」といったサービスを実施するのは今回が初めてではなく、かつては「ICOCA定期券」所有者向けに実質1,000円乗り放題を実現したこともありました。

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