大阪・関西万博、開幕後に “行きたい” が急上昇! 満足は7割超えで 20代は8割以上と特に若者が高評価、三菱総研調査から

三菱総合研究所(MRI)が公表した2025年大阪・関西万博に関する調査によれば、開幕後に来場意向が全国的に大きく上昇していることが明らかになりました。
特に京阪神圏や若者を中心に盛り上がりを見せており、実際の来場者の満足度は7割を超えるなど、高い評価を得ています。一方で、来場意向がありながらまだ訪れていない層では、混雑や費用面での不安が依然として来場の障壁となっていることも示されました。この記事では、全国意識調査と来場者満足度調査の結果から、万博の現状と今後の課題について詳しく見ていきます。
開幕後に来場意向が全国で上昇!特に京阪神圏と若年層で顕著に
2025年5月に実施された全国万博意識調査によると、万博に「行きたい」または「すでに行った」と回答した人は全国で33.7%にのぼり、開幕前の2024年10月調査から9.7ポイントも上昇しました。地域別に見ると、開催地である京阪神圏での関心の高まりが特に著しく、前回調査の36.3%から15.4ポイント増の51.7%と、半数以上の人が来場に前向きな姿勢を示しています。

また、年代別では若年層ほど来場意向が高い傾向にあり、20〜29歳では41.8%と最も高い数値を記録しました。 30〜39歳の層も前回調査から16.4ポイント増と、全年代で最も大きな伸びを見せており、幅広い層で関心が高まっている様子がうかがえます。

来場者満足度は7割超!20代では8割以上が「満足」
実際に万博を訪れた来場者への満足度調査では、「大変満足」と「満足」を合わせた肯定的な回答が全体で73.0%に達しました。地域別に見ると、京阪神圏の来場者は満足度が74.7%で、「大変満足」と答えた人の割合も30.3%と最も高くなっています。 一方で、首都圏では満足度が63.0%と、地域によって満足度に差が見られる結果となりました。

年代別では、ここでも若年層の評価が際立っています。20〜29歳の来場者では「大変満足」「満足」を合わせた割合は81.9%にのぼり、他の年代と比較して最も高くなっています。 若い世代ほど満足度が高い傾向が見られ、万博が提供する体験が若者層に強く響いていることが示唆されます。

万博が今後の社会や人々に与える影響について尋ねた質問に対しては、「万博をきっかけに新しい技術や商品・サービスが生まれる」「人々の海外の国々への興味・関心が高まる」「様々な国や企業間で新しい協力や連携が生まれる」等が上位の回答となっており、万博きっかけの新サービスや、海外とのかかわり方に対しての期待が伺える結果となっています。
今後の課題は? 「混雑」「価格」「費用」の3つの不安
開幕後の盛り上がりの一方で、来場意向はあるものの、まだ会場に足を運んでいない人々が何に躊躇しているのかも明らかになりました。来場の障壁となっていることの上位3つは、「混雑や行列に関する不安」(37.0%)、「チケットの価格が高い」(30.9%)、「会場でお金がいくらかかるか分からない」(24.7%)でした。

この結果からは、混雑緩和策の周知や、チケット価格に見合った価値の訴求、そして会場内で楽しめる飲食やグッズなどの費用感に関する情報提供を充実させることが、今後の来場者数をさらに増やすための重要な鍵となりそうです。
調査の概要
この記事で紹介した、三菱総合研究所が行った調査の概要は以下の通りです。
① 全国万博意識調査
対象: 全国の20〜60代の男女3,000名、 時期: 2025年5月 、方法: WEBアンケート調査 、項目: 2025年大阪・関西万博に関する認知・関心、参加意向等
② 来場者満足度調査
対象: 万博に来場した経験のある京阪神圏・首都圏・中京圏の20〜60代の男女500名 、時期: 2025年5月 、方法: WEBアンケート調査 項目: 2025年大阪・関西万博の満足度、リピート意向等
今回の調査では、大阪・関西万博が開幕後に良いスタートを切り、特に若者や地元京阪神圏で強く支持されていることがデータで裏付けられました。来場者の満足度も高く、万博が提供する体験が高く評価されていることがわかります。
今後は、混雑や費用といった来場前の不安を解消する情報発信を強化することで、さらに多くの人が万博の魅力を体験するきっかけが生まれることでしょう。今後の展開がますます楽しみですね。
(情報・画像:三菱総合研究所)
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