阪急屈指の名車としてファンの多い6300系(写真:ロマンスカーミュージアム)

関西私鉄5社で一番の人気といえば京都、大阪、神戸の三都を結ぶあの電車かもしれない。マルーンの車体が印象的な、その名は阪急電鉄。

阪急の魅力を解き明かすイベント「Timeless & Graceful~小田急と阪急、伝統と優雅さの本質」が2025年12月3日から、小田急海老名駅に隣接するロマンスカーミュージアムで始まった。年末年始をはさんだ2026年2月2日まで。

2021年4月に開館したロマンスカーミュージアム、初めての関西私鉄にスポットライトを当てた企画展。関東にも阪急ファンは多いが、そもそも関西の鉄道会社を取り上げるファン向けの催しが開かれること自体が非常にレアだ。

【参考】
小田急「ロマンスカーミュージアム」完全ガイド!海老名で1日遊べる人気スポットの見どころ・アクセス・料金・カフェ・巨大ジオラマなど徹底解説
https://tetsudo-ch.com/13009221.html

目玉は、大阪梅田(大阪市北区芝田)の阪急電鉄本社で長年非公開とされてきた6300系電車の模型展示。6300系は、1975年から京都線特急として活躍し、2022年に定期運行を終えた、阪急を代表する車両だった。

6300系以外では、かつて阪急のレジャー施設・宝塚ファミリーランド内の電車館に展示されていた、旧2300系と100系電車の模型が箱根越え。2003年の閉園以来22年ぶりでファンの目に触れる。

イベントの幕開けを告げるスペシャルデーは、今週末の12月6日と7日。特別ゲストが阪急公式YouTube「阪急電車ファン全員集合!」に登場する、元阪急社員の藤田さん。トークショースタイルで、阪急のこだわりやマルーンの秘密を語る。

実際にマルーンの電車に乗れるのが京都線の新鋭・2300系電車。といってもちろん本物でなくミニ電車。子どもたちを乗せて館内の特設線路を走る。

子どもたちを乗せて快走する2300系。本物は2024年にデビューした2代目で、前面デザインに特徴がある(写真:ロマンスカーミュージアム)

このほか、歴史的なヘッドマークや初代「京とれいん」と小田急ロマンスカー・LSE(7000形)のクロスシートの座り心地比較も。年明け1月10、11日の館内ガイドツアー「バーミリオンオレンジの世界にようこそ」では、ミュージアム学芸員をガイドにロマンスカー・SE(3000形)とモハ1の客室などを開放する。

一部催しは有料で、事前の申し込みが必要。企画展の詳細はロマンスカーミュージアムのホームページで。

記事:上里夏生

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