
JR宇都宮駅の東側だけを走っている宇都宮ライトレール「ライトライン」が、駅をまたいで西側の中心市街地へ延びる計画が、国の認定を受けました。国土交通大臣は2026年10月9日、JR宇都宮駅東口から教育会館前までの4.9km、12停留場の西側延伸について、宇都宮市・芳賀町・宇都宮ライトレールの計画を認定。運行開始は2036年3月を予定しています。
延伸区間の沿線には、栃木県庁や宇都宮市役所、東武宇都宮駅、栃木県立美術館が並びます。JR宇都宮駅から東武宇都宮駅への乗り換えや、県庁・市役所への用事、美術館めぐりにも、ライトラインで行けるようになります。
12停留場の仮称や運行本数、整備費、今回の区間に含まれない観光地の大谷方面などの状況もあわせてご紹介します。
国の認定で「軌道法の特許」を受けたとみなされる
今回、国土交通大臣が認定したのは、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律にもとづく「軌道運送高度化実施計画」です。宇都宮市・芳賀町・宇都宮ライトレールが2025年10月29日に申請していました。この認定により、計画に書かれた事業は、路面電車の建設に必要な軌道法第3条の特許を受けたものとみなされます。
線路や設備は宇都宮市と芳賀町が整備し、宇都宮ライトレールが運行する「公有民営」の上下分離方式です。整備費は698億円(税抜き)と見込まれています。
【概要】宇都宮LRT西側区間の計画
整備区間:宇都宮市宮みらい(JR宇都宮駅東口)〜宇都宮市駒生一丁目(教育会館前)
営業キロ:4.9km
停留場:12か所
運行間隔:朝夕のピーク時6分間隔(1時間10本)、オフピーク時10分間隔(1時間6本)
導入車両数:14編成(定員159人、最高速度70km/h)
整備費:698億円(税抜き)
事業開始予定:2027年11月
運行開始予定:2036年3月
予測利用者数:平日31,512人、休日22,527人(1日あたり)
12停留場の仮称は「東武宇都宮駅前」「県庁前」「美術館前」など

国土交通省の発表資料には、停留場の配置イメージが載っています。名前はいずれも仮称で、位置もこれから検討するとしています。JR宇都宮駅側から順に、次の12か所です。
【概要】西側区間の停留場(仮称、JR宇都宮駅側から)
JR宇都宮駅西口、上河原、宮島町十文字、馬場町、県庁前、東武宇都宮駅前、裁判所前、新川、桜通り十文字、美術館前、護国神社前、教育会館前
ライトラインは、新幹線の高架の下を通ってJR宇都宮駅の東西を抜け、西口から大通りを西へ進むルートです。東武宇都宮駅前の停留場ができれば、JRと東武の宇都宮駅のあいだを乗り換えなしで移動できます。沿線には、作新学院の高校・中学・小学校や宇都宮文星女子高校などの学校も並びます。
大谷観光地までは約8km、今回の区間はその手前まで

宇都宮市は、JR宇都宮駅の東側にある産業拠点と、西側の観光拠点である大谷観光地付近を結ぶ公共交通の軸をつくる構想を掲げています。JR宇都宮駅から大谷観光地付近までの西側区間は約8kmあります。
このうち今回の整備区間は、学校が多く人口密度の高い教育会館前までの4.9kmです。大谷資料館などがある大谷観光地付近までの残り約3kmは、検討区間の扱いです。ライトラインで大谷石の地下空間を見に行ける日が来るかは、まだ決まっていません。
2023年8月開業の東側区間は14.6km
ライトラインは、2023年8月にJR宇都宮駅東口から芳賀・高根沢工業団地までの約14.6kmで開業しました。路面電車の新規開業は、国内で75年ぶりでした。
駅の東側から西側へ、JRの線路を超えるルートは、以下のような高架でのルートに決定しています。西側区間の運行開始は約10年先の予定ですが、完成すれば芳賀町の工業団地から宇都宮の中心市街地の西端までが1本の路線でつながります。
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JR宇都宮駅に降り立ったら、いまは東口から出ているライトラインに乗って、未来の延伸ルートの起点を見てみてはいかがでしょうか。
(画像:国土交通省)
鉄道チャンネル編集部
(旅とおでかけ!鉄道チャンネル)