※画像はウィキペディアより

列車のコンセプトは「多様性」「カジュアル」「くつろぎ」

JR西日本の来島社長は就任から1年を迎える定例会見で、昨年11月に発表された「新たな長距離列車の導入」に関する進捗状況を説明しました。以下は来島社長の会見からです。

「多様性」については、さまざまな旅のスタイルに対応できる複数の種類の座席を設置するとともに、時季によって複数の区間を運行する予定です。次に「カジュアル」ですが、リーズナブルな価格設定にして気軽に鉄道の旅を楽しんでいただけるようにします。さらに「くつろぎ」ですが、車内でゆったりと過ごしていただけるように、快適性の高い設備と、お客様が歓談や食事で自由に使っていただけるフリースペースを用意する予定です。リーズナブルな価格設定としながらも高い快適性を提供して、「カジュアル」と「くつろぎ」の両立をめざします。

列車の概要

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訪日観光の方々のご利用も意識して、2020年の東京オリンピック前までには運行を開始できるように準備を進めていきます。運行区間については、京阪神と西日本エリアの複数の観光地を結ぶことを考えています。また、沿線各地の魅力を堪能していただけるように、始発駅や途中駅において、その土地ならではの食べ物やお酒などをお買い求めいただけることも検討していきます。


※画像はJR西日本ホームページより

列車のイメージ

シンプルでありながら快適で落ち着いた空間を提供したいと考えていますが、具体的なデザインなどはこれから検討していきます。


※画像はJR西日本ホームページより

デザイナー

この長距離列車を手がけるデザイナーを紹介します。今回の列車のデザインは「株式会社イチバンセン」代表取締役の川西康之(かわにしやすゆき)氏に依頼しました。2014年に「株式会社イチバンセン」を設立され、これまでに、「えちごトキめき鉄道」のリゾート列車「雪月花(せつげっか)」の設計デザインや「土佐くろしお鉄道中村駅」のリノベーションなどを手がけられ、鉄道事業におけるデザイン経験が豊富なデザイナーです。


※画像はウィキペディアより

富裕層向けの豪華クルーズトレインが脚光を浴びていますが、カジュアルでリーズナブルな観光列車も海外からの観光客や国内での需要が多いと思われます。むしろこちらの新しい観光列車がマジョリティーに鉄道旅行の魅力を訴える起爆剤になるかもしれませんね。