JR東海は11月29日、東海道新幹線 三島車両所(静岡県三島市一番町)で総合事故復旧訓練を実施する。大規模災害の発生を想定し、迅速な救済・復旧体制の確立、運輸・車両・施設・電気の各系統社員による連携体制の確認、関係会社を含めた社員の技術力向上、若手社員への技術継承が目的。

実施時間は10時~16時30分、参加人員約1200人。 おもな訓練内容は次のとおり。

大規模災害発生時の乗客救済訓練

1. 列車火災発生時の初動訓練
非常ブザーが扱われたさい、車内搭載の車内防犯カメラによって即座に車内状況を確認。煙が充満した車両から乗客の避難誘導、初期消火などを行う訓練を行う。今回、車内防犯カメラによる状況確認は初めての試み。

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2. 車外避難訓練
不測の事態が発生したさい、歩行困難な乗客を車内搭載の担架を使って車外に降車させる訓練。車掌、パーサー、工務系統社員と連携して実施。

大規模災害発生時の復旧訓練

1. 脱線復旧訓練
新幹線電車が脱線したことを想定し、油圧ジャッキにて車体を載線させる訓練を行う。

2. 保守用車脱線復旧訓練
トンネルなどの狭隘区間で保守用車が脱線したことを想定し、専用のジャッキにより載線させる訓練。

3. トロリ線断線復旧訓練
トロリ線が断線したことを想定し、状況の把握、車上での断線復旧訓練を行う。