※鹿島臨海鉄道から水戸駅へのアプローチ

老人の冷水、というか爺の鼻水。きったねえ、と自分でもウンザリしますが、新年早々の鉄道旅、写真はほぼ予定通り撮れました。残念ながら後半の二日は廃人状態で写真は撮れずに帰参しました。

女川駅が新しくなって初めて。ホテルは駅のすぐ横、トレーラーハウスが大量に設置されていました。室内は広くキレイで良いのですが、トレーラーハウスの宿命、床下が吹きさらし。エアコン暖房で部屋は暖かいのですが床からヒヤヒヤと冷気が伝わって膝から下が氷の様になってしまうのです。せめてカーペット、できればホットカーペットがあれば・・・。

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※女川駅横のホテル

女川駅から盛岡に向かいました。一ノ関駅では日曜日だったのでポケモントレインの出発に立ち会えました。ここはホームに駅そばがあるので好きです。駅そば屋のおばちゃんが旅行好きで、これから鹿角花輪に行くと言ったら「イイねえ、でも雪の深いトコだよ、行くなら夏がイイよ」とのこと。ネギいっぱいいれてくれた。うれしいよね。

花輪線も好きです。田山駅で何度観ても不思議な気分になる手描き看板を見て満足。江戸時代から1986年(昭和61年)まで続いた花輪鉱山から出た鉱石がこの田山駅から積み出されていました。閉山から30年という雰囲気を感じさせます。閉山後も現地では鉱毒処理の施設が稼働しているそうです。

これは2010年(平成22年)12月28日に撮影した田山駅の看板。変化していないのが凄いけど、変化してたら怖い。でも、若干、文字が読みやすいかな。

鹿角花輪駅も凄い降雪でした。駅前のお宿に投宿。日曜日で鉄筋3階建に宿泊客は筆者一人の様です。部屋は和室でエアコン暖房は暖かく、布団も清潔です。夕食も普通に美味しくいただきました。この辺りから年末に罹った咳喘息がぶり返した様に咳がひどくなってきました。

全室禁煙で、喫煙所がエレベーター前にあるのですが、とにかく廊下が寒い。降雪から考えても外気温は完璧に零下です。しかし廊下は暖房されていないのです。

咳が出るし、喫煙はまだ我慢できます。しかし、トイレは我慢できません。

このトイレが、廊下から入ってもハッキリ分かるほど、更に寒いのです。下手したら10℃以下です。暖房装置はありますがオフのままです。

とほほ。宿泊客が一人しかいないと廊下もトイレも暖房しないとはヒドイですよね。宿としては予約を受けたくなかったのかもしれませんが、ネットの宿泊予約サイトからなので仕方無くだったのかな。

しかも前夜の女川のトレーラーハウスで腰から下が冷えたためかひどい下痢。尾籠な話で申し訳ありませぬ。

明け方までに5〜6回トイレに行きました。その度に眠い眼をこすりつつ暖かな服を着て行くのですが、所詮下半身は剥き出しになって用を足すワケで、これが心臓が痛む程寒かった!

おかげで翌日から咳が止まらなくなって写真がブレるのです。年末から咳喘息で医師から薬を処方してもらって、正月明けにはすっかり咳が治まっていたのですが、完璧に、というかより強力に復活した様なのです。

鉄道旅で様々な宿に泊まってきましたが、雪の夜に廊下とトイレの暖房が無かったのは、ここと、音威子府のお爺さんがやってた宿。何しろ宿の看板も無くて吹雪の中、音威子府駅から200m程なのに遭難しそうになりました。どうやら体育会系学生の夏合宿が専門の様で、宿の真ん前のうどん屋さんが「音威子府には旅館は無い」と断言したので吹雪の中で倒れそうになりました。電話したらお爺さんが玄関の電気を付けてくれたのでようやく辿り着きました。

この宿は凄かった。トイレのガラスが割れていて、便器に吹き込んだ雪が積もっていました。幸い下痢をしていたワケでもなかったので極力水分を控えて寝ましたが。畳んであった布団が湿気で凍り付いていたのには魂消ました!使い捨てカイロをありったけ布団に敷き詰めて寝ました。(笑)

※2014年3月 翌朝の音威子府駅前

閑話休題

翌日は秋田内陸縦貫鉄道。深々と世界中の音を吸い込む勢いで雪が落ちてきます。秋田内陸縦貫鉄道に接続する鷹ノ巣駅のホーム。スタッフが雪掻きをしていますがすぐに雪が積もってしまいます。

この日は、朝から、明らかに不調でした。女川で冷えたから下痢かと思いましたが、どうやら風邪の下痢の様です。というのは食欲が全く無くなっているのです。普段は空腹で眼が覚める程の健啖なのに。それでもどうにか前面展望を撮りながら阿仁合駅に到着。半端なく寒い!

楽しみにしていたレストランこぐま亭の馬肉シチュー黄金ライスを食べたのですが、味が全くわかりません。味を感じないのです。これは明らかに発熱した時の典型的な症状。

こぐま亭ではハローキティとのコラボやっていました。キティちゃんのデビュが学生時代だったので同級生みたいな気がしちゃいます。

自覚的には体温38度超えの感じです。でも、御存知の様に阿仁合駅の近所にマツモトキヨシはありません。降りしきる雪の中、途方に暮れました。でも、まだこの段階ではどうにか気合いで写真が撮れました。体力の残滓がパチとかカシャッとか電子音で鼓舞されるのです。

数年前、同じ頃に来た時も凄い雪でしたが、今回も深々と降ります。

夜は秋田駅前のホテルでした。秋田駅のマツモトキヨシで風邪薬を買って、駅そばを無理矢理食べて薬を服用。這ってホテルに入って、近くのコンビニでお茶とリポDスーパー、お腹のために乳酸菌飲料も何本か、そして夜中に急速に回復して空腹になったら困るので(空腹恐怖症!)プリンとかエクレアを買って部屋に戻り、Macも開く気力が無くそのままダウン。喪神。

翌日、体調はひどいままなので、残念でしたが男鹿駅と新しいEV801系の撮影はパスして、宿営地の会津若松に移動。薬を服用するために朝はコンビニで買っておいたプリンとエクレア、リポDスーパーで勢いを付けて、でも昼はコンビニのおにぎり1個がやっと、それでも途中の仙台で大好物のずんだ餅を購入。そのまま夕食はずんだ餅というひどい状態で就寝。幸い定宿は会津若松駅のすぐ横です。

明けて今朝、ホンの少し良くなった気分ですが、流石に只見線まわりで帰るのは無理。郡山から素直に東北本線で帰宅しました。

今朝の会津若松駅、磐越西線が到着。雨と違って、雪は静かに、激しく降るんです。

この列車の折り返しで郡山。快速なので少し早く着きます。宇都宮線の新白川駅から黒磯間が電化されているのにディーゼルカーでした。車両運用の都合だそうです。この区間、駅名標も旧国鉄式がほとんど残っています。

宇都宮駅ホームの野洲そばを食べる気力も涌かず。幸い湘南新宿ラインで横須賀線直通があるので寝ながら帰れました。

帰宅した頃には熱も下がった様ですが、まだ食欲は復活していないので関西風の”けつねうろん”を作って食べて、これから寝ます。

爺の鼻水話にお付き合いありがとうございました。皆様、くれぐれもお風邪をめしませぬやうに御注意ください。

しかし、懲りないんだな。爺は風邪が治ったら、またぞろ鉄道旅の計画を起てるんですよね。

(写真・記事/住田至朗)