世界に10億人いるといわれる、なんらかの障がいを持つ人たち。

彼らの活躍の場、挑戦できる場所を増やしていくという想いで始まった「Paralym Art World Cup 2018〜パラリンアート世界大会2018〜」が動き出した。

このパラリンアート世界大会2018の公式アンバサダーを務める、麒麟 川島明は、自身の絵に対してどんな気持ちがあるか。大仕事にどう挑むか。インタビューで、こんなことを話してくれた。

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―――ご自分で描かれたんですか?

川島:もちろんです(笑)。全部手描きです。ぼくパソコンとかがいっさい使えないんで、ほんまに鉛筆と筆ペンと水彩絵具だけで描きました。

―――どのくらいの時間かかったんですか?

川島:毎晩、描いてましたんで、2週間くらいはかけましたね。間違えても消せないんで、色が濃くなったなあっていうところとかに髭を生やしたりして。

川島:まあ、手描きの良さかなあともおもうんですけど。何人? 数えたことないですね(笑)。とりあえずキャンバスに描けるだけ描こうと思って。まず真っ白な画用紙に、まるをたくさん描いていって、その後に、どこの国の人にしようとか考えていって、とにかくぎっしり描きたいと思いました。

―――川島さん本人はこの絵にいるんですか?

川島:多分いないですね(笑)。ただ、みなさんがおる、というかたちです。

―――丸顔の人が多いですね?

川島:そうなんです。得意な絵なんです。とにかく丸くてほっぺたが赤くて自分の中では好きなんで、そこにあらゆる国籍をいれたらこうなったんですよね。

小学校のころから、授業も聞かんとノートの端っこに絵ばっかり

―――前から絵が好きだったんですか?

川島:小学校のころから、授業も聞かんとノートの端っこに絵ばっかり描いていた人間なんで、絵は好きです。

川島:いまもネタとか漫才とかノートに書いてても、結局、後半は絵ばっかりになってるっていう。ネタも絵にしたほうがうちの相方にも伝えやすいっていう。(相方も)あんまり字が読めない性分なんで(笑)。

川島:大喜利なんかでも絵を使いますし、芸人と絵には密接な関係があるんではないかなあと思っているんですけど。

―――本格的に絵の方に行く考えも?

川島:いやいやいや、これはアンバサダーとして現場を体験させていただければという思いです。

川島:本格的にというのはおこがましいです。実は個展もやったことあるんですけど…知られてないというのはやっぱりそういう評価だと思うので(笑)。

―――相方の田村さんは川島さんの絵についてどう?

川島:相方に関してはただ「丸くてバスケットボールに似てるな」くらいの評価しかしてないんじゃないでしょうか(笑)。

川島:ぼくがこういうことやってるのも知らないと思います。だからそういう「知らん」という人にどんどん知ってもらうのが、アンバサダーの仕事だと思ってます。

現場に行っていっしょに描きたい、教えてほしいという気持ちで

―――相方の田村さんの絵の才能は?

川島:絵も、ないですね。お笑いとバスケだけです。まだアーティスティックな部分はまだ見たことないですね。

川島:好きな食べものはハンバーグカレーですし、シュールとかセンスとかいうものとは程遠いところにいます。ただそういうやつこそなにか秘めてるかもれないんで。

川島:世界にはいろんな人がいますから。今回も、そういう初めて絵を描く方の環境が整えられればなと、思いますね。
―――パラリンアート世界大会2018の公式アンバサダーとしての思いは?

川島:現場に行っていっしょに描きたいですね、参加される方と。教えてほしいという気持ちで。世界中におられるんで、そういう交流も絶対やりたいなと。一発目に集まる絵が、いちばん爆発力があるんじゃないかなと。

川島:いままで絵を描きたくても「何のために?」といわれたり、描くことすら認められてこなかった人が、自立するため、もしくは正しい評価を受けるために大会というものに初めて参加するときに、ルールもわからないまま爆発的に描かれたりするので、そういう意味で、一回目というのはすごく注目しています。

―――審査には参加するんですよね?

川島:いま聞きましたが、審査員もやるそうです。いま聞いて心臓が小さくなりました。

川島:僕みたいなもんがという気持ちですがありがたすぎて身に余る光栄ですけど。やるからには一生懸命やらせていただきます。
―――川島さんの審査の基準は?

川島:芸術をわかってないからこその好みであったり、作品から伝わってくる爆発力というのを大事にしたいなとは思います。

―――最後に、アンバサダーとしてひとことを。

川島:パラリンアートのアンバサダーということで身に余る光栄ですけども、なるべく現場に駆けつけて、ともに盛り上げていけたらなと思いますので皆さんよろしくお願いいたします。