【私鉄に乗ろう 65】和歌山電鐵貴志川線 その8

和歌山電鐵は架線柱のコンクリート化を進めています。

この辺りは木製の架線柱が多く残っています。

ツアーのご夫婦はこの後貴志駅から観光バスで紀伊半島の漁村に行って美味しい魚を食べるのだそうです。筆者は「昨夜高速バスに横浜から乗って今朝大阪に着いたこと。和歌山電鐵を撮ったら貴志駅から和歌山駅に戻って、紀勢本線で御坊駅まで行って紀州鉄道を撮ること。今夜はその後西舞鶴に移動して宿泊、明日は京丹後鉄道を撮る予定であること」など話すと、ダンナさんは「いいですねぇ。一人でゆっくり鉄道旅がしてみたい」と言って、奥様から「あら、それならアナタも、お好きになさったら」と言われて、ちょっと困った顔になってました。タイヘンですね〜。

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大池の一部を渡って、貴志川線では駅間の一番長い2.2kmで大池(おいけ)遊園駅。この途中で貴志川線は和歌山市から紀の川市に入ります。

明らかに島式ホーム1面2線だったのが1面1線にされています。

駅名標。1999年に交通センター前駅開業に合わせて「おおいけ」遊園駅という読みから、近隣住民が通常呼んでいる「おいけ」遊園駅に改められています。だから駅名標が新しいのでしょう。大池遊園は桜の名所で春には大勢の人で賑わうそうです。

0.8kmで西山口駅。

駅名標。この駅も1933年(昭和8年)の延伸開業の際に作られた駅です。現在でこそ駅の近くに大きな長山団地などがありますが、駅が開業した昭和初期、周囲には1kmほど北の西山という150世帯ほどの集落しかなかったので、その集落への入口という命名だったそうです。今は昔。

車内が混んで身動きが取れないので「ねこ電車」の銘板を撮りましたが、ブレてしまいました。1970年(昭和45年)東急車輛大阪製作所(旧帝國車輛工業)で作られた南海電鉄2200系2次車(山岳用ズームカー)が元で、1995年(平成7年)に南海車両工業で貴志側車両からモーターが撤去され2M→1M1T化や冷房化などの改造が実施されています。最高速も100km/hから和歌山電鐵では80km/hになっています。

さらに2009年に大阪車輛工業で「たま電車」に改造されたのです。

貴志に向かいます。

次回【私鉄に乗ろう 65】和歌山電鐵貴志川線 その9 に続きます。

(写真・記事/住田至朗)