※この「私鉄に乗ろう」の写真は、筆者がプライベートな鉄道旅で撮影したものです。鉄道会社さんから許可をいただいていませんので、乗車券などがあれば誰でも利用できる場所から、手持ちで撮影したスナップ写真です。ポケットに入るコンパクト・デジタルカメラ(SONY DSC-WX500)で撮影しています。

トップ画像を観て「何でロープウェイなんだ?」と不思議に思われたかもしれません。これがスカイレールサービスなのです。

正確な名称は「広島短距離交通瀬野線」と言います。ロープウェイとモノレールを組み合わせた様な新交通システム。広島県広島市安芸区瀬野町に建設された「スカイレールタウンみどり坂」の交通手段として建設された短距離交通システムです。

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《路線データ》
路線距離(営業キロ):1.3km
高低差:160m
方式:懸垂式(ロープ駆動懸垂式)
駅数:3駅(起終点を含む)
全線複線 全線電化

神戸製鋼所と三菱重工業などが共同開発した交通システム。従来のロープウェイやゴンドラリフトが弱点とした風に対してスカイレールは、車体の支持・案内を桁構造と車輪で行うことで風に強いという特徴があります。

とにかく270パーミルというトンデモナイ急勾配を上り下りできるんです。実際の路線上の最大勾配は263パーミルですが、これはケーブルカーを除く鉄軌道では日本一。いずれにしても1.3kmで160m登るので全線平均でも勾配は123パーミルというトンデモな数値。

ということで、まずはJR西日本山陽本線の瀬野駅に来ました。広島駅から各駅停車で20分かかりません。

しかし、瀬野の先に難所があります。隣の八本松駅との間には「瀬野八」と呼ばれる22.6パーミルの勾配区間があって、上り貨物列車は広島貨物ターミナル駅で最後尾に補助機関車を付けて後押ししながら登って行くのです。

ちょうど貨物列車が来ましたが下りなので補助機関車は付けていません。

瀬野駅舎は跨線橋の橋上にあります。左手前の建物がスカイレールサービスの駅です。

この光景を観た瞬間、かなり驚きました。丘の上に線路?が延びているのです。

JR瀬野駅からスカイレールみどり口駅はつながっています。建物の右上、ガラスの部分がホーム。

階下で170円きっぷを買ってエレベーターでホーム階に来ました。

右がスカイレール搭乗口です。

到着してドアが開いていたので荷物を置いて写真を撮影。

車内、進行方向、座席が4席、後方にも4席あります。

スカイレールが動き出すまでドキドキします。他に乗客はいません。ドアがいつ閉まるのかな。

ドキドキしながら次回【私鉄に乗ろう91】スカイレールサービスみどり坂線2 に続きます。

(写真・記事/住田至朗)