トップ画像は男鹿駅に停まるキハ40「男鹿線色」かつてはこの車両しか走っていなかったのですが。

右に小さく写っている屋根が、全体が収まっていませんが、2016年に新築された小さな脇本駅舎です。

こんな風景が男鹿線らしいのかな。過疎地でもないし、かと言って市街地の活気があるワケでもなく、静かに日々が過ぎていく感じ。冬に来ると雪でまた印象が違うのですが、長閑な平和な空気です。

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正面に立ちはだかる茶臼峠を避けて線路は右(北)に向かった後、左(西)にカーブします。脇本城跡が海側にあります。

ここで男鹿線で唯一の男鹿トンネル。トンネルのある丘の海側に斎場があって地元でこのトンネルは心霊スポットとして有名らしいのですが。(笑)

比詰八幡神社の赤い鳥居が見えたら羽立です。16世紀末頃に脇本城主安東太郎実季が勧進したという縁起が神社には掲げられています。元は脇本城の西側に建立されましたが度重なる火災で現在地に移されたそうです。それでも昭和7年(1932年)に羽立集落が大火で類焼して再建されたものです。

脇本駅から4.8kmで羽立駅。

単式ホームに左のブルーシート(看板)の後が駅舎。なんでブルーシートがかかっているのでしょう。内容を変更する準備?

これが駅舎。2014年(平成26年)に改築されました。バリアフリー化されています。改築前の木造駅舎、味わいがあって良かったのですが、写真を撮っていませんでした。残念。男鹿線に古い木造駅舎は残っていないのです。

ホームと駅名標。1915年(大正4年)に開業。羽立駅周辺の人口は男鹿線で最も少なく、駅を中心にした半径500mの範囲内には、184世帯512人が住んでいます。(2010年・国勢調査)2004年(平成16年)までは秋田県立男鹿高等学校が駅の近くにありましたが、他校と統合されて閉校しました。通学する生徒たちがいなくなってしまったことになりますが、統合された秋田県立男鹿海洋高等学校が終点の男鹿駅にできました。高校の跡地は校庭が避難場所になり、校舎は秋田県埋蔵文化センターが使っている様です。

ホーム上には待合室もあります。ホームが一段低くなって伸びているのは、かつてディーゼル機関車が客車を引いて運行していた時代の名残かな。

羽立駅の男鹿駅側には使用されていない線路が分岐しています。貨物引込線だったのかな。国道101号線の下をくぐります。

次は終点の男鹿駅です。【非電化路線に乗ろう03】男鹿線 その7 に続きます。

(写真・記事/住田至朗)