トップ画像は、三陸鉄道36-R形式R2。「R」はレトロを表しています。2006年(平成18年)に登場したレトロ調の車両。三陸鉄道では初めての20m車両。貸切でパーティーやカラオケなどに使うこともできます。

水海川を3回渡ります。これは2回目。第2水海川橋梁。水海川に沿って進んでゆくのですが、川は両石湾に注いでいます。

国道45号線と両石湾が見えました。湾に注ぐ水海川の水門が見えます。路盤と新しいPC枕木はJR東日本が復旧工事を行った場所です、と添乗していた三陸鉄道の方が教えてくれました。この辺りはモロに津波を被ったのでしょう、とのことでした。

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両石湾に山が迫っている部分をトンネルで抜けてゆきます。第三水海トンネル(173m)。この部分もコンクリートの枕木になっています。

第二水海トンネル(78m)。路盤も新しい感じです。

第一水海トンネル(70m)。

駅予告票。右下に両石湾が見えます。漁港があります。

この辺りは高台なので線路はそのまま使われています。枕木が古い木製。でも右手には流木の様なものが積み重なっています。津波が運んだのでしょうか。

釜石駅から6.1kmで両石駅。駅の直下まで津波が襲来した様ですが高台の駅はギリギリで大丈夫だったみたいです。赤い鳥居が見えますね。厳島神社が谷を挟んだ反対側の岡の上にあります。祭神市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)は安芸の宮島の厳島神社と同じです。神仏習合では弁天サマなので、ここの神社も土地の人からは弁天サマと呼ばれているそうです。漁港が見えましたから、厳島神社があるのは分かります。何故か横には月読神社もあります。こちらは月の神サマ。夜の神サマでもあります。

新しい駅名標。JR時代はホームの待合室に付いていました。愛称「恋の峠 愛の浜」。駅近くに愛の浜海水浴場、恋ノ峠があります。この後恋ノ峠トンネルを通ります。

駅は1951年(昭和26年)国鉄山田線の仮停車場として開業。1954年(昭和29年)駅に昇格。2011年(平成23年)東日本大震災で営業休止。2019年3月、8年ぶりに三陸鉄道の駅として営業を再開しました。

ホーム。ホームの待合室は変わっていない様に見えます。あ、JR時代と窓が変わっていますね。右奥に両石湾が見えます。両石湾を襲った津波の高さは何と22.6mもあったのです。(いわて震災津波アーカイブ希望のデータ)

旧山田線、釜石駅から北上するのは初めてなので新鮮です。

【私鉄に乗ろう98】三陸鉄道リアス線その12 に続きます。

(写真・記事/住田至朗)