奈良の文化と歴史を継承 特急「まほろば」第2編成は10月18日デビュー JR西日本

JR西日本は22日、大阪~奈良を結ぶ特急「まほろば」の第2編成「悠久」について、2025年10月18日(土)から運行を開始すると発表しました。
今年4月にデビューした第1編成「安寧(あんねい)」に続くもので、奈良の文化と歴史の継承をテーマにしたシックな装いで、乗客を“時の旅”へと誘います。
【参考】
大阪と奈良を結ぶ特急「まほろば」安寧編成がデビュー JR西日本(※2025年4月掲載)
https://tetsudo-ch.com/12999265.html
新編成「悠久」のデザインコンセプト
新車両「悠久」は、時の積み重ねによって深みを帯びた仏像の経年変化を思わせる、墨色と灰渋色の車体カラーが特徴。このデザインは「文化の万世(万葉)への継承」を表現したものです。
内装は、落ち着いた墨色のシートに、奈良時代・平安時代に装飾として多く用いられた、空想上の花をかたどった「宝相華文様」をあしらい、悠久の時に包まれた古の奈良に思いを馳せる旅の空間を演出します。

先行して運行している第1編成「安寧」が、生命力や豊穣を表す金色と蘇芳色(すおういろ)で「楽園の陽光感」を表現しているのに対し、「悠久」は対照的に、静かで深みのあるデザインです。
車内で国宝レプリカを特別展示
「悠久」のデビューを記念し、車内では特別な文化展示が行われます。国宝である新薬師寺の「十二神将伐折羅(ばざら)大将立像」の5分の1スケールのレプリカが、「悠久」車内1号車デッキ部分のギャラリースペースに展示される予定です。
この像は、奈良時代に造られた塑像(そぞう)で、粘土を用いた彫刻です。3D計測データを用いて精巧に制作されたレプリカを通じて、乗客は移動中に奈良の仏像文化に触れることができます。展示は2025年10月18日から2026年9月30日までの期間限定。
運行スケジュール
特急「まほろば」は土休日に大阪・新大阪と奈良を結びます。デビュー日以降は、「安寧」または「悠久」のいずれかの編成で運行される予定です。
■大阪・新大阪 → 奈良方面
まほろば:大阪 9:58発 → 新大阪 10:04発 → 法隆寺 10:48着 → 奈良 10:57着
まほろば92号:大阪 14:15発 → 新大阪 14:21発 → 法隆寺 15:03着 → 奈良 15:12着
■奈良 → 大阪・新大阪方面
まほろば91号:奈良 12:21発 → 法隆寺 12:30発 → 新大阪 13:10着 → 大阪 13:15着
まほろば:奈良 16:21発 → 法隆寺 16:30発 → 新大阪 17:10着 → 大阪 17:15着
※「まほろば91・92号」は2026年2月末まで。
通勤特急「らくラクやまと」にも新車両を投入
10月14日(火)からは、平日のみ運行する通勤特急「らくラクやまと」にも、「安寧」「悠久」編成を投入。これにより、車内Wi-Fi、全席コンセント、荷物スペースを備えた快適な車両で、通勤時間も快適に過ごせるようになるということです。
(画像:JR西日本)
(鉄道ニュースや、旅行や観光に役立つ情報をお届け!鉄道チャンネル)
【関連リンク】