幸いトンネルは無事【私鉄に乗ろう98】三陸鉄道リアス線 その17

2020.01.21

岩手船越駅1番線下りホーム。駅舎(待合室)があります。この駅舎は東日本大震災以前から使われているものです。

岩手船越駅を出ると右(東)に「鯨と海の科学館」があります。1987年(昭和62年)三陸沖で体長17.6m体重60トンという巨大なマッコウクジラが捕獲されたことから、捕鯨基地であったことや巨大なマッコウクジラを後世に伝える目的で1992年(平成4年)に開館。2011年(平成23年)の東日本大震災で収納していた約7万点の漁具・標本が流失してしまいました。幸いマッコウクジラの骨格標本は無事でした。2017年(平成29年)に6年かかってようやく再開されました。駅からは徒歩10分程です。個人的には行ってみたかったのですが・・・。

2019年10月の大型台風19号の豪雨で、この写真を撮った場所の周辺で盛り土が山側からの濁流によって25mも押し流され線路が宙吊り状態になってしまいました。

木で遮られていますが、右手に船越町の北側に接する山田湾があります。既に高い防波堤が築かれているので、いずれにしても海は見えません。

船越トンネル(80m)。

国道45号線を越えます。右は山田湾。正面トンネルの右上にあるグリーンの正体が分かりません。崖崩れの補修にも見えますが、周囲に小さな穴ぼこが複数あいてます。背後に大きな穴があいている様にも見えます。航空写真では確認できませんでした。

第二草木トンネル(63m)

第一草木トンネル(56m)

この先に旧JR山田線時代の織笠駅がありましたが、2011年東日本大震災の津波で駅も路盤も流されて跡形もなくなりました。被災直後の写真を見ると「よくここまで片付けたなぁ」と驚くほどの駅と線路、そして家屋などの残骸が辺り一面を収拾がつかないほど覆っていたのです。

織笠トンネル(長さ不明)

織笠トンネルを出た所に新しい織笠駅がありました。岩手船越駅から3.8km。津波に流された旧駅よりも1kmほど北側に場所を移されて再建されたのです。

三陸鉄道は、2019年10月の大型台風19号の被害について、線路被害63ヵ所、その中に先ほどの岩手船越駅と織笠駅間の盛り土が25mにわたって流出するなどの大きな被災も含まれています。その他に信号・通信関連の被害が14ヵ所。三陸鉄道開業以来では、東日本大震災での被災ヵ所317ヵ所に次ぐ規模となりました。JR東日本の旧山田線を継承して「日本一長い第三セクター鉄道」になったリアス線は今年度の黒字を見込んでいましたが、新たに被災の復旧コストという経営の危機に直面しています。がんばれ!三陸鉄道リアス線。

では、【私鉄に乗ろう98】三陸鉄道リアス線その18 に続きます。

(写真・記事/住田至朗)


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