ゼンリン、JR九州、イームズロボティクスは、準天頂衛星 みちびき を利用し、空のインフラ構築に向けたドローンによる効率的な空域利用の実証実験を実施。従来のGPSよりも空域の有効活用の可能性を見出すことに成功した。

JR豊肥線・南阿蘇鉄道高森線 立野駅周辺で実施した同実証実験では、測量点群をもとに作成した高精度3次元地図を正解データとし、みちびきとGPSを使用した各飛行結果から、事前に設定した経路の飛行正確性を比較検証。

みちびき・GPSの飛行ログと正解データの比較検証により、誤差数値を算出。実際の飛行位置として、飛行しているドローンに対し測量を実施した。

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その結果、飛行ログにおいては、みちびきの平均誤差0.41m、GPSの平均誤差0.44mと、誤差・安定性ともに差がないことを確認。

いっぽうで実際の飛行では、一部例外が見られたが、みちびきの最大誤差2.40m、GPSの最大誤差3.00mと、みちびきは誤差が小さく、正確かつ安定して飛行していたことも確認した。

みちびき(GPS+QZSS+Galileo 補強)、GPS信号(GPS+GLONASS)の受信切り替えが可能なドローンで飛行実験を実施。GNSS受信機は三菱電機の L6信号対応 GNSS 受信機 AQLOC を使用し、センチメータ級測位サービス(CLAS)を利用した。

現状では、誤差数mといわれるGPSを活用したドローンの飛行は、機体同士や機体と障害物との衝突リスクが大きく、より精密な飛行を実現するために高精度な位置測位が求められている。