節婦駅から4.1kmで新冠駅。踏切手前に案内看板がありました。トップ画像は踏切から見た新冠駅です。雰囲気は全く街中の駅です。それでも1960年代に1万2千人を越えていた町の人口は半減してしまいました。北海道の人口減少のスピードは全国平均値よりも遥かに早いのです。50年で人口が半分というのは凄まじいですよ。新冠町は広いので町内に大狩部駅、節婦駅とこの新冠駅の3駅があります。

駅前は広くキレイに整備されています。どのような関係の方かは不明ですが、熱心に花壇の手入れをされていました。列車は不通ですが代行バスがありますから眼を楽しませる観客はいるのです。

かわいい塔がポイントのオシャレな駅舎は、1999年(平成11年)に「出会いと憩いのセンター」という町の施設との合同使用駅舎として建てられました。築20年ですがとてもキレイです。大切に管理されていることがうかがえます。

真ん前に駐まっている黒いクルマは、筆者が乗って来たレンタカーではありませんよ。右手前にホンのわずかに写っている青いボディーが今回のレンタカーです。いくらなんでも駅の真ん前には駐めません。駅舎全体を撮影する邪魔になりますからね。

駅舎内は木の内装でシックに統一されていました。新冠町の特産物コーナーです。様々な特産品などが並んでいて、販売していればいいのに、というモノもあります。でも残念ながら売店はありません、というか建物内は無人なのです。

ホームに出て苫小牧方面。長いホームです。かつては島式ホーム1面2線で列車交換可能でした。

駅名標と駅舎。

奥が様似方面。町の施設「レ・コード館」の特徴的な「優駿の塔」が左手に見えます。約100万枚のアナログ盤が丁寧に保管されているそうです。100万枚のレコード!想像を絶する「重量」です。最近アナログ盤が見直されています。多くのアナログ盤ファンがこの町を訪れると良いですね。

駅名標。1926年(昭和元年)日高拓殖鉄道の高江駅として開業しました。翌年国有化され日高線の駅に。1948年(昭和23年)新冠駅に改称されます。1984年(昭和59年)貨物も荷扱いも廃止されて無人化。1999年(平成11年)場所を苫小牧方に移動して新築されたのが現在の駅舎。

ホーム側からの駅舎出入口の上に駅名が表示されています。

駅を出て踏切の近くに、当初の駅名から、駅の歴史等を記した碑がありました。町にとってこの駅がとても大切だったことが分かります。こうした歴史を伝える努力ってスゴク大切だと思います。

踏切から新冠駅全体をゆっくり眺めました。列車が来ないのが、淋しいですね。

新冠駅はビックリするほど綺麗に整備されていました。続いて日高本線の中心駅でもある静内駅に向かいます。

(写真・記事/住田至朗)