訪日中国人旅行客にむけて、よりカスタマイズされたナビゲーションサービスを提供していきたい―――。

経路探索エンジンのライセンス事業、電鉄バス事業者むけデジタルソリューション、交通費精算パッケージなどを展開するナビタイムジャパン(NAVITIME)は10月30日、東京・品川で開催された Alibaba Cloud Internet Champion Day で、「2週間でアリババクラウド上に本番サービスをデプロイした話」と題して講演。

講演したナビタイムジャパン田中一樹氏は、「アリババクラウドと連携し、訪日中国人旅行者むけサービス拡充を加速させ、誘客拡大と快適な移動をサポートしていく」と伝えた。

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ナビタイムジャパンはこれまでも、アリババクラウドを活用し中国市場での乗換案内サービス「NAVITIME Transit」などを展開してきた。

この NAVITIME Transit は、中国国内だけでなく、日本を含めた世界中の路線図の閲覧・経路検索を可能とし、オフラインでも経路探索できる点で中国市場に定着している。

また訪日中国人むけ乗換検索サービスを2019年5月末から展開し、「中国国内で使い慣れたアプリ内からシームレスに利用でき、日本国内の鉄道やバスなどの公共交通機関を利用した駅to駅の乗換経路が検索できるようになった」と田中氏はいう。

そして今回、アリババクラウドと連携し、訪日中国人旅行客をターゲットにした高度な経路検索サービス、個人ごとにカスタマイズされた観光レコメンド機能を提供していくという。

アリババクラウドのいいところ、こうしてほしいところ

また、ナビタイムジャパン田中氏は、アリババクラウド利用開始からデプロイ(リリース・展開)まで2週間、本番サービスインまで4週間というプロセスをふり返り、アリババクラウドのいいところについて「マネージメントが豊富」「使い勝手がAWS(Amazon Web Service)ライクのおかげでなんとかなった」「権限管理がしっかりできる」「DataV かっこいい!」(冒頭の画像)「サポートエンジニアの方にとことん入ってきてもらえる」などをあげた。

いっぽう、「日本語のドキュメントが少ない」「マネージメントコンソールの一部が日本語表記に未対応」「権限管理がRAMだけで完結しない」「RAMロールが使えずアクセスキーを発行せざるを得ないパターンが多い」といった改善してほしい点も伝えていた。

―――アリババクラウド・ジャパンサービスの ユニーク・ソン カントリーマネージャーは、今回のナビタイムジャパンとの連携についてこうコメントしている。

「ナビタイムジャパンと提携し、最先端の技術と市場インサイトを通じ、訪日中国人観光客にサービスを提供できることを非常にうれしく思う。日本は中国人旅行者にとって最も人気のある観光地のひとつ。日本のパートナーとともに観光業に貢献できることを楽しみにしている」

鉄道チャンネル編集部