「国鉄・私鉄の鉄道遺産」ともいえる蒸気機関車や客車、電気機関車たちと、新幹線 ひかり こだま……その両方を体感できる静岡で、いま注目の温泉とは―――。

新幹線で行くのもよし、大井川鉄道のSL列車に乗って行くのもよし。両方に乗って訪ねるのもあり。身も心もあったまる、選りすぐりの温泉地を、ここで紹介!

まずは、大井川鐵道の蒸気機関車と客車列車で行く「川根温泉 ふれあいの泉」。

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川根温泉 ふれあいの泉は、赤い大井川第一橋梁を行く大井川鐵道SL列車を眺めながら湯に浸かれる露天風呂など、男女あわせて11か所。すべて源泉かけ流しの天然温泉で人気。

通常期は、12:30と15:30に下りと上り、1本ずつSL列車が露天風呂の目の前を通過。そんな至福の時間を体感したいって人は、事前に運行情報をチェック。

また、座敷とテーブルを選べる無料休憩所をはじめ、山海の祭り丼、とろろそば、台湾ラーメン、川根汁そば(2月1日まで)など豊富なメニューをそろえたレストラン・食事処も充実。

ゆっくり泊まりたいという人には、線路の向こう側にある、宿泊コテージがおすすめ。全棟に天然温泉を引いている貸別荘タイプの宿泊施設で、最大8名まで利用OK。自炊もできるし、注文料理もある。敷地内にバーベキューコーナーや体験スポットもあるのもうれしい。

アクセスは、大井川鐵道 川根温泉笹間渡駅から徒歩5分。

<川根温泉 ふれあいの泉>
https://kawaneonsen.jp/

富士山と漁港を眺めながら…用宗みなと温泉

こんどは、富士山と漁港というコラボ絶景を愛でながら湯に浸かれる「用宗みなと温泉」。

かつてマグロの加工場だった建物をリノベーションして誕生した 用宗みなと温泉 は、漁港にとけこむ温泉というユニークなつくり。

駿河湾に面した用宗漁港は、しらす漁が盛ん。富士山をバックに多数のしらす漁船が行き交うシーンにも出会える。

港を目前に、富士山を望む景色と潮風が楽しめる100%天然温泉露天風呂や、遠赤外線サウナが自慢の 用宗みなと温泉。

館内にあるラウンジスペースや潮風が心地よい富士見テラスも人気。

富士見テラスは、富士山をバックに漁船が行き交う風景が映し出される。

アオサギ食堂には、生しらす丼やアジフライ定食のほか、静岡のクラフトビール「アオイビール」やソフトクリームもあるから、露天風呂のあとに地元メシも体感できる。

また、同じ用宗にある古民家一棟貸しの宿「日本色」の宿泊者全員にこの 用宗みなと温泉 の無料入浴券が渡されるから、用宗に泊まるなら、チェックしてみて。

アクセスは、新幹線 静岡駅から2駅、JR東海道線 用宗駅から徒歩11分。

<用宗みなと温泉>
https://minato-onsen.jp/

あのドラマ「サ道」の舞台に…サウナしきじ

ニッポンにサウナブームを巻き起こしたドラマ「サ道」。その第6話「サウナの聖地でととのう」の舞台が、ここ「サウナしきじ」。

「サウナの聖地、知らないんすか?」(三宅弘城)

「サウナーの聖地は、静岡県、しきじです!」(磯村勇斗)

「薬草を蒸すための蒸気熱がハンパなく、ひるむほどの熱気が狭い部屋を占めている」(原田泰造)

「しきじが聖地と呼ばれるゆえん、それは、水風呂です」(磯村勇斗)

そんな3人のやりとりで紹介されている サウナしきじ は「24時間 年中無休 天然水風呂」が売り。

浴場は、天然水水風呂や漢方薬草風呂、ジャグジー風呂とバラエティ豊か。もちろん、あの原田泰造をしびれさせた薬草サウナ・フィンランド式サウナも大人気。

サウナということで、同じ建物内に宿泊ルームも完備。手づくりの家庭料理を出してくれるレストランは、すべて無添加、無着色、無香料というのもうれしい。

アクセスは、JR静岡駅から登呂コープタウン行き市内バスで 登呂コープタウン 下車、徒歩3分。

<サウナしきじ>
https://saunashikiji.jp/

最上級レトロモダン空間…寸又峡温泉 翠紅苑

そして最後は、静岡県川根本町の山あい、秘境に包まれた「美女づくりの湯」といわれる温泉宿「寸又峡温泉 翠紅苑」(すいこうえん)。

のれんをくぐると、大正ロマンを感じさせる重厚なロビー。山あいの秘境にひっそりと構える静かな館内では、水車の音が聞こえてきて、本物の優雅さを体感できる。

自慢の温泉は、南アルプスのふもとから湧き出す天然温泉。湯はとろりとした独特の感触。アルカリ単純硫黄線で、湯上りはつるつるスベスベになると評判。湯上りには冷えた川根茶も味わえる。

日帰り入浴や、日帰りプランも充実。自慢の「白珠の湯」と、食事処「はいから亭」オリジナル松花堂ランチ、部屋での休憩がセットになったプランが人気。

もちろん、宿泊もひとクラス上のリッチな時間を体感できる。

くつろぎを追求した限定1室の「特別室」は、源泉かけ流しプライベート温泉が部屋に備わる、寸又峡温泉の最上級空間。そのほかにも、「趣の和室」「クラシカルの洋室」といったレトロモダンなステイ空間も、人気―――。

大井川鐵道 千頭駅から寸又峡温泉行きバスで寸又峡温泉入口バス停下車、徒歩1分。

<寸又峡温泉 翠紅苑>
https://www.suikoen.jp/index.html

写真 文:鉄道チャンネル