長野電鉄2000系電車
2016年12月現在、長野電鉄の特急車両は元JR東日本253系(成田エキスプレス)と元小田急10000形ロマンスカー(HiSE)が運行されている。

しかし2012年(平成24年)3月までは自社オリジナルの3000系特急用電車が運用されていた。

長野電鉄2000系電車

スキーのメッカとして名高い志賀高原は長野電鉄が開発したと言っても過言では無い。

長野電鉄は1927年(昭和2年)に湯田中まで開業している。周辺の山地を租借し、志賀高原とネーミングして開発したのが当時の長野電鉄社長神津籐平であった。志賀高原の「志賀」は神津の出身地である佐久の志賀村からの命名なのだ。

1935年(昭和10年)には鉄道省国際観光局によって最初の「国際スキー場」指定を受けている。
1947年(昭和22年)、日本で最初のチェアリフトが設置されたのも志賀高原であった。モータリゼーション以前の時代であり、スキーブームを支えたのが国鉄と長野電鉄であった。

1956年(昭和31年)長野電鉄は特急用車両の導入を決め日本車輌製造東京支店に発注し、納品されたのが3000系である。そのベースとなったのが日本車輌製造本店で製造された名古屋鉄道5000系であった。

製造にあたって日本車輌東京支店は本店製造の名鉄5000系を参照しながらも全く新しい図面を起こしていて、デザイン・スタイリングは5000系の影響を受けながらも独自性のあるものになった。(トップ画像参照)

写真は1959年(昭和34年)に竣工した第3(C)編成。
長野電鉄2000系電車

撮影したのは1999年4月湯田中駅、旧駅舎は2004年(平成16年)に国の登録有形文化財に登録された。
長野電鉄2000系電車