※2014年3月撮影

トップ画像は、釧路から乗って来たキハ40-1722。既に行先標が「釧路」に換わり、前照灯も釧路側が点灯しています。

新得駅構内の駅そば発見。嬉しいなぁ。今朝5時頃ホテルで昨夜コンビニで買った冷たいおにぎりを食べて以来10時間ぶりの食事。15時過ぎてます。

※2014年3月撮影

営業時間は、10時~17時。特に店名はないみたい。

※2014年3月撮影

天玉そば(420円)を食べました。天ぷらがフリーズドライの天ぷらですが温かいだけで御馳走。太めの蕎麦が美味しい。※2014年当時の価格です

※2014年3月撮影

食後の一服で駅の外に出ると駅前に「火夫の像」があります。「日本三大車窓」と言えば、JR九州肥薩線「矢岳越え」、JR東日本篠ノ井線「姥捨」、そして旧根室本線の「狩勝峠」でした。しかし狩勝峠は、25パーミルの急勾配と峠頂点での長大なクセに断面の小さな(排煙が悪い)狩勝トンネル(954m)という蒸気機関車にとっては最大の難所だったのです。狩勝トンネルに向けて窒息の危険と闘いながら必死に投炭を行う火夫(機関助士)の像です。1981年(昭和56年)建立。

※2014年3月撮影

この狩勝トンネルは、1966年(昭和41年)に新狩勝トンネル(5790m)が開通したことで廃止され、日本三大車窓「狩勝峠」の過去のものになったのです。

3番線ホームに釧路行キハ40-1722が入線しています。

※2014年3月撮影

駅名標が写っているので新得駅の歴史。1907年(明治40年)根室本線の狩勝トンネルが開通し落合駅~帯広間開業の際に設置されました。上述の様に根室本線は新狩勝トンネル開通により新線になりました。1981年(昭和56年)石勝線が開通、分岐駅になります。1986年(昭和61年)駅舎改築。2016年(平成28年)台風10号によって甚大な被害を受けました。新得駅から滝川駅側の上落合信号場から東鹿越駅間は、2020年現在も不通です。

釧路行が3番線ホーム側に停まっていたのは貨物列車と帯広方面への特急列車がすれ違いを行うためだった様です。1994年度の鉄道友の会ローレル賞を受賞したJR貨物のDF200形ディーゼル機関車です。老朽化したDD51形の置き換えに1992年(平成4年)に開発されました。

※2014年3月撮影

幹線の電化率が低い北海道では頻繁に目にする「ECO-POWER RED BEAR」です。

※2014年3月撮影

ようやく16:40発の「スーパーとかち10号」がやってきました。キハ261系気動車1000番台。

※2014年3月撮影

北海道に渡る青函トンネルも普通列車が運転されない区間なので青春18きっぷで自由席に乗ることができましたが、この石勝線も新夕張駅~新得駅間は特急列車しか運行されていないので青春18きっぷで自由席に乗車できます。全国で例外的なこの二箇所に今回の鉄道旅で両方乗ります。

※2014年3月撮影

キハ261系気動車の自由席。キハ40系とは大分違います。ソフトで静かでスムーズ。普通にラグジュアリーです。(笑)しかしトンネルだらけで外はあまり見えません。

※2014年3月撮影

詳しく書くと長くなるので超簡単に言うと、石勝線は夕張炭鉱のための線路の東側に、難所の日高山脈を新夕張駅から第2紅葉山T(1,061m)、第3紅葉山T(516m)、第4紅葉山T(1,245m)、楓T(55m)、登川T(5,700m)、長和T(1,802m)、新登川T(5,825m)、第1ニニウT(685m)、第2ニニウT(262m)、第3ニニウT(988m)、鬼峠T(3,765m)、占冠T(417m)、第5トマムT(1,071m)、第4トマムT(549m)、第3トマムT(1,600m)、第2トマムT(65m)、第2串内T(4,225m)、第1串内T(475m)、新狩勝T(5,810m)、増田山T(355m)、第2広内T(610m)、第1広内T(698m)、新得山T(1,683m)、桜山T(330m)と24ものトンネルで貫き、トンネルの延長は、39,792mにもなります。

しかし、石勝線が開通したことで札幌~釧路間は時間も距離も短縮されました。宮脇俊三さんは『終着駅に行ってきます』(河出書房新社/1984)に書いていますが、札幌駅から寝台特急「まりも」で釧路駅まで8時間以上かかっています。今、札幌から特急「おおぞら」に乗れば4時間少々と約半分の時間で釧路に着きます。

トマム駅。地名は苫鵡(とまむ)ですが駅名は、カタカナです。道内で最も標高の高い(538m)駅。駅周辺ではリゾート開発が進んでいます。しかし2010年国勢調査では、駅を中心にした半径500mの円内に住民はいません。

※2014年3月撮影

占冠駅。だいぶ暗くなってきたので駅名標をねらいましたが車両が動いているので流れています。

※2014年3月撮影

17:34、新夕張駅に到着。貨物列車と交換します。ここで夕張支線に乗り換えますが、そちら方面の利用者は筆者一人の様でした。

※2014年3月撮影

既に2019年(令和2年)に廃止された夕張支線などのことも簡単に書きたいのですが、長くなったので次回にします。

(写真・文/住田至朗)