小田急ロマンスカーの実車や世界観がいっぱい詰まった「ロマンスカーミュージアム」(海老名駅前、鉄骨造地上2階建)の展示車両やフロア構成、ロゴデザインが決まった。

ロマンスカーミュージアムは、1927年の小田急線開業以来初となる屋内常設展示施設。施設は、海老名電車基地とエリア開発が進む「ViNA GARDENS」とも隣接し、小田急の歴史を後世に伝え、新たに誕生する街のシンボルになる。

1階:歴代ロマンスカーなど実車を展示

1階は、ヒストリーシアターとロマンスカーギャラリーに。

ヒストリーシアターでは、小田急線開業当時の車両モハ1の展示や、同社ロマンスカーの歴史を凝縮したショートムービーを放映。

ロマンスカーギャラリーでは、次のようなロマンスカー実車を展示。一部の車両は乗車でき、車内も体感できるつくりに。

SE 3000形 3両
NSE 3100形 3両
LSE 7000形 1両
HiSE 10000形 1両
RSE 20000形 2両

2階:鉄道模型ジオラマやLSE運転シミュレータ

鉄道模型ジオラマが広がるジオラマパークでは、小田急沿線を模した国内最大級の巨大ジオラマ。近郊区間の複々線といった鉄道設備から、箱根・江の島・大山などの観光地まで、小田急線の特徴や魅力を、HOゲージを中心に再現。

また、ジオラマのスクリーン背景は、ジオラマ上の列車の動きにあわせて映像やライティングなどの演出が楽しめるつくりに。さらにジオラマを上から俯瞰(ふかん)できるデッキ「ジオラマビューテラス」も設置した。

ロマンスカーをテーマにした、子どものための空間 キッズロマンスカーパークでは、木でできたロマンスカーのなかに、ワクワクする遊びがたくさんちりばめられた遊び場に。

パークの中心には、紙でつくられた街が広がり、自分だけのペーパートレインを走らせられるほか、感覚的に楽しめるインタラクティブ型のデジタルコンテンツやロマンスカーの運転シミュレーターなども設置。

この電車運転シミュレーターは、1980年の就役から40年近くにわたり活躍した特急ロマンスカー7000形LSEの実際の運転台を活用したシミュレーター。

LSEの、展望席上に設置されていた運転席の高い位置から見た運転風景が再現され、実際の運転操作機器をそのまま活用した本格仕様。同社で実際にLSEを運転していた運転士がテストし、リアルさを追求している。

ショップやカフェ、ステーションビューテラスも

ミュージアムショップは、小田急グッズショップ TRAINS(トレインズ)がロマンスカーミュージアム内に出店。新宿店や和泉多摩川店では発売しない、ここだけの限定商品も発売予定。

また、ペデストリアンデッキに面し、ロマンスカーミュージアム来場者以外の人も楽しめるカフェを設置。ロマンスカーや小田急沿線にちなんだメニューもある。

屋上には、海老名駅や海老名電車基地を行き交う電車が一望できる屋上テラス ステーションビューテラスもある。

そしてロゴは、ロマンスカー(Romancecar)や鉄道(Railway)の頭文字である「R」をベースに、「トンネルを通過する『流線形の列車=ロマンスカー』」を表現。また、積み木のようにシンプルな形状を組み合わせることで、「親しみやすく、子どもたちのインスピレーションをかき立てる存在でありたい」との想いを込めた。