新型ATS、間もなく京阪線「全線」へ導入完了

画像:京阪電鉄

多情報連続式自動列車停止装置(ATS)は、出町柳―深草(現:龍谷大前深草)駅間での使用開始(2015年12月)以降、順次導入範囲を拡大してきた。

2021年1月9日(土)に京阪線の全営業線で導入が完了。また、2021年3月には寝屋川・淀の両車庫でも導入を予定しており、これをもって京阪線全線への導入が完了する見込み。

同装置は走行中の列車の速度を常時確認するほか、踏切や駅での異常発生にも対応するなど、従来にも増して保安度の向上に資するという。

「ホーム検知装置」搭載車両拡大、「転動防止ブレーキ」導入

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京阪線の一部編成や大津線全編成で使用している「ホーム検知装置」の搭載車両も拡大する。ホームがない箇所で開扉状態になることを防止するもので、1月22日より6000系や8000系でも使用を開始した。

1月26日時点で、京阪線では3000系、10000系、13000系の全編成、6000系5編成、8000系2編成に搭載済み。大津線では全編成に搭載済み。

また2018年から導入が始まった「転動防止ブレーキ」も導入を進めている。これは開扉状態の際に自動的にブレーキを作動させることで乗客の安全性を高めるもので、2021年度中に全編成への導入が完了する見込み。

「新しい生活様式」に即したサービス拡充

キャッシュレス券売機 写真:京阪電鉄

非接触・非対面サービスの需要が高まる中、京阪もこれに応える。1月31日のダイヤ改正・3000系プレミアムカーの運転開始にともない、特急停車駅のプレミアムカー乗車口付近を中心としてキャッシュレス券売機を設置する。

またWebサイト「プレミアムカークラブ」では購入時にポイントを付与する「京阪プレミアムカークラブポイント」サービスを導入し、「プレミアムカー券」「ライナー券」の非対面販売を拡充する。

磁気定期券の発売は一部を除き2021年3月19日(金)に終了。回数券の利用も2021年3月末で終了し、ICカードを対象とした割引制度へ集約する。

その他にも、駅トイレ手洗台における蛇口ハンドルの自動センサー化も順次実施しており、アフターコロナ・ウィズコロナ時代に即したサービスを拡充していく構え。

鉄道チャンネル編集部