地上を行く地下鉄の後楽園駅、東京ドーム北側の8層
ギャーッ、キャーッ! 東京ドームシティの名物ジェットコースター「サンダードルフィン」の絶叫が聞こえてくる駅、後楽園。
1954(昭和29)年に営団地下鉄丸ノ内線の駅として開業した後楽園駅は、営団地下鉄初の駅ビル「メトロ・エム後楽園」の2階部分に丸ノ内線のホームがある。
かつて銀座線 渋谷駅が東急百貨店3階にあったのと似た構造。丸ノ内線 池袋方面電車は春日通り付近で地上に出て、東京ドームシティ「サンダードルフィン」のすぐ脇を通り、道路を渡って「メトロ・エム後楽園」に吸い込まれていく。
この“地上の地下鉄”の地下深くに線路が多層的に敷かれている。
後楽園駅のすぐ東側に1972(昭和47)年、都営 三田線 春日駅が開業。この三田線が地下2階部分を行く。
1996(平成8)年に営団 南北線の後楽園駅が開業。この南北線が地下6階部分を走る。
2000(平成12)年に都営 大江戸線の春日駅が開業。大江戸線は地下4階部分にできる。
都営の春日駅とメトロ後楽園駅は、この大江戸線開業と同時に連絡できるようになった。
こうした流れでいま東京ドームの北側には、地上2階に丸ノ内線、地上1階に改札口、地下1・3・5階に連絡通路、地下2階に三田線、地下4階に大江戸線、地下6階に南北線が重なり合うように共存している。
さらに、地下6階を走る南北線は、後楽園駅の南で東京ドームの地下を行く。この東京ドームと南北線の間の層には、雨水を貯める貯水槽もある。
(画像:後楽園駅 2012年)