画像は2012年、東京メトロ新木場車両基地に架かる歩道からみえた光景。

有楽町線や副都心線を行くメトロ7000系や10000系、メトロ直通対応の西武6000系、東急5050系、東武50000系がいる。

この新木場車両基地に、たまに緑帯の千代田線車両の姿もある。

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千代田線車両の基地といえば、ここ新木場車両基地から20km北にある綾瀬車両基地(東京都足立区谷中)があるのに……。

また、逆のシーンもたまにある。綾瀬車両基地に有楽町線や副都心線の車両がいるときもある。

千代田線と有楽町線の線路はつながってないはずのに

千代田線の電車がどうやって有楽町線・副都心線の車両基地 新木場車両基地に行くのか。またその逆も。

路線図上では千代田線と有楽町線・副都心線は線路がつながってないはず……。

―――実は、国会議事堂前の地下で、有楽町線と千代田線の線路がつながっている。

Googleマップで国会議事堂付近をみると、皇居のお濠に沿って有楽町線 桜田門駅が、外務省庁舎と財務省庁舎の間を千代田線の線路が走ってるように表示されるはず。

この2本の路線は、国会議事堂前の地下にある連絡線「霞ヶ関回送線」で結ばれている。

有楽町線が東京8号線、千代田線が東京9号線と呼ばれていたことから、この両線を結ぶ連絡線を「8.9号線車両回送用連絡側線」などと記す資料もある。

そのルートを、有楽町線から千代田線へと移る回送電車をイメージしながら想像してみる。

回送電車は、有楽町線 桜田門駅のすぐ先、国会前交差点の直下付近で有楽町線の線路から左へ分岐し、8.9号線連絡側線へ。

そのまま左急カーブを行き、憲政記念公園の下を通り、外務省庁舎と財務省庁舎の間、潮見坂の直下付近で千代田線 霞ヶ関駅付近と合流する。

単線シールド型の8.9号線連絡側線は、有楽町線から千代田線へ行く方向にやや上り勾配。その上を丸ノ内線の線路や首都高速道路が横切っている。

この千代田線と有楽町線を結ぶ8.9号線車両回送用連絡側線を通って、回送電車はαを描くように国会議事堂前直下でぐるっとターンして、両車両基地などを行き来している。