近江鉄道彦根車庫(写真は2019年7月、鉄道チャンネル編集部撮影)

今回は本コラムで触れたことがない地方鉄道を紹介します。滋賀県東部を走る近江鉄道。創業は日本の鉄道黎明期に当たる明治年間の1896年で、既に120年を超す歴史を持ちます。

近江鉄道を取り上げたきっかけは、2021年7月17~18日に開かれた10回目の「人と環境にやさしい交通をめざす全国大会in滋賀」。大会では、地域関係者や事業者による鉄道再生の発表がありました。東近江市都市整備部公共交通政策課の山本享志さんの「近江商人の発想で守る地域公共交通」を中心に、老舗私鉄の近況をまとめました。

行政、事業者、研究者、ファンが集う

テレビ会議システムを活用した全国大会のパネルディスカッション。右端上から2人目が若桜鉄道社長の経験を持つ近江鉄道の山田部長、上から3列目の左から1、3人目がびわこ学院大生

ご存じの方も多いと思いますが、「人と環境にやさしい交通をめざす全国大会」は交通に携わる(関心を持つ)行政、事業者、研究者、一般市民、鉄道ファンなどが、交流を深めながら情報交換するイベントです。2005年に宇都宮で初回、その後2~3年ごとに京都、横浜、岡山など、主に地方都市を巡回する形で回を重ねてきました。

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今回は2019年3月の前橋以来で、節目の10回目。本来なら滋賀県草津市の立命館大学びわこ・くさつキャンパスに、参加者が集うはずでした。私も滋賀紀行を楽しみにしていたのですが、新型コロナ感染拡大防止で、オンライン開催になってしまいました。予定していた近江鉄道のルポは、次のチャンスに譲ります。