【木造駅舎カタログ】山陰本線02/102 特牛駅

2022.02.21

※2020年8月撮影

トップ画像は、山陰本線特牛(こっとい)駅。有名な難読駅名です。右に駐められている軽自動車のさらに右側はトイレです。左には石灯籠があって小さな庭が造られています。

特牛駅は、国道435号線から少し上がった静かな場所にあります。周囲に人家は多くありません。国勢調査2010年データでは、駅を中心にする半径500mの円内に、14世帯32人が暮らしています。山陰本線が、山間部を迂回しているために海に面して漁港のある特牛の中心部は、駅から西の方に3km以上離れているのです。駅所在地は山口県下関市豊北町大字神田字大場ヶ迫。

※2020年8月撮影

数年前、山陰本線上り列車に早朝乗っていた時、冬なので真っ暗でしたが特牛駅の手前でディーゼルカーが急ブレーキで止まりました。線路上に出て来た鹿と当たったのです。運転士さんと車掌さんが軍手をはめて懐中電灯を持って暗い線路に降りて鹿を確認にゆきました。戻ってきて「雌なので角がないから車輛に損傷はない」と指令所に連絡していました。保線員の方が鹿を片付けに来るそうです。乗客はほとんど筆者だけでした。車掌さんに訊いたら「冬場、出てくる鹿が多いですよ」と苦笑していました。

駅出入口。建物財産標は見つかりませんでした。たぶん駅が開業した昭和3年(1928年)に作られた駅舎です。改札口の向こうにホームに上がる階段が見えます。

※2020年8月撮影

特牛駅は1928年(昭和3年)日本国有鉄道小串線の駅として開業。1933年(昭和8年)山陰本線に編入されました。1961年(昭和36年)貨物取扱廃止。1971年(昭和46年)駅は無人化。

ホームには改札口の前にある土手の階段を上がり、元は島式だった線路の撤去跡を渡り、さらにホームへの階段を上ります。1両編成の山陰本線は駅舎よりも下関側に停まります。駅名標や駅舎を撮影するのは動く車内からになります。

築100年近くになるとは思えない程駅舎はキレイに改修されています。

※2020年8月撮

しかし反対側は、昭和3年建造がそのままという感じ。妻壁側はほとんど改修されていないと思われます。

※2020年8月撮

駅舎前の小さな庭園。池の水はありません。小さな石橋もあるので手をいれたら良い雰囲気だと思います。

※2020年8月撮

次の阿川駅にも木造駅舎がありましたが、2019年(令和元年)11月に老朽化で解体されてしまいました。2020年3月に竣工した新しいモダンな駅舎にはカフェが併設されています。

※鉄道の撮影は鉄道会社、鉄道利用者、関係者などのご厚意で撮らせていただいています。撮影は何よりも安全が最優先。あくまでも業務・利用の邪魔にならないように、そしていつも感謝の気持ちを持って撮影しています。

(写真・文章/住田至朗)


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