待合室の壁面にはモノクロの『宮子姫髪長譚』イラスト【木造駅舎カタログ】紀勢本線37/206 道成寺駅

2022.07.07

※2020年12月撮影

トップ画像は、紀勢本線道成寺駅。この駅前にも大木があります。カメラ位置を下げても高さがあるので全体を画面に収めることができませんでした。駅舎前植栽の赤い囲いが鮮烈。バスが転回するので駐車禁止と大きく表示されています。

道成寺は、和歌山で最も古いお寺です。駅から徒歩5分。道成寺が開かれた縁起として『宮子姫髪長譚』(宮子姫物語、髪長姫伝説)があるので待合室の壁面にはモノクロの(個人的にはちょっと無気味な)イラストがたくさん貼ってありました。

下りホームの待合室というかベンチ上屋の壁面には、歌舞伎・浄瑠璃の演目「安珍・清姫伝説」の大きなイラストがありました。これも道成寺縁起と呼ばれています。僧の安珍に思いを寄せた清姫が蛇に化身して鐘に隠れた安珍を焼き殺すというかなりドロドロしたお話しです。

駅舎、特に待合室は、前回の稲原駅とほぼ同じ造りでした。駅舎が作られた時期が同じなのです。壁際の作り付けのベンチも同じ。小型液晶運行案内機の場所は違っていて、シャッターの閉まった窓口に置いてありました。駅舎の手前は駐輪場になっています。

※2020年12月撮影

またまた太陽が出たり入ったりしています。出入口に大きな庇が付いています。この駅の逓信省コンビは正面向き。赤い囲いの中の石碑は、昭和三十七年に天皇皇后両陛下御来県記念というものでした。

※2020年12月撮影

道成寺駅は、1930年(昭和5年)国有鉄道紀勢西線の駅として開業。全通した紀勢本線の所属駅になるのも他の駅と同じです。1985年(昭和60年)3月に駅は無人化。1987年(昭和62年)国鉄分割民営化でJR西日本に継承されました。

駅舎の改修、外壁は仕上げが稲原駅と異なっています。

※2020年12月撮影

冬至を過ぎたばかりの短い日が暮れようとしています。16時になってそろそろ今日の撮影も終了します。しかし、この駅でも人の気配がありません。

※2020年12月撮影

駅出入口。ICカード簡易改札機が見えます。この駅も相対式ホームで列車交換ができます。駅舎は上りホーム側。

※2020年12月撮影

ホームにいたら待望の287系電車・特急「パンダくろしお」が通過しました! 紀勢本線の木造駅舎をこれだけ撮影していますが実車両を見たのは初めてだったのでちょっと嬉しかった。(笑)

※鉄道の撮影は鉄道会社、鉄道利用者、関係者などのご厚意で撮らせていただいています。撮影は何よりも安全が最優先。あくまでも業務・利用の邪魔にならないように、そしていつも感謝の気持ちを持って撮影しています。

(写真・文章/住田至朗)


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