1983(昭和58)年に電化し、福岡市地下鉄空港線と相互直通運転を開始したJR筑肥線。

その海沿いの途中駅、福岡市西区の今宿駅には、直線にのびる線路に対し、北側へ分岐してカーブする線路跡がある。

画像↑↑↑2番めは、今宿駅を背にして九大学研都市駅方をみた光景。直線の本線に対し、右へとカーブする道がみえる。

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これが、今津港へと続いていた専用線跡。福岡木材防腐工業専用線と記したレポートもある。

今宿と今津港を結ぶ専用線は、筑肥線から分岐して、ほぼ県道54号に沿って線路が敷かれていた。

モノクロ画像↑↑↑は、1961(昭和36)年の国土地理院 航空写真。今宿駅から分岐する専用線が映っている。

1961年当時は、現在の九大学研都市などはなく、こうして田畑が広がっていた。

いっぽうで、今宿駅のすぐ南に構える現在の三菱電機パワーデバイス製作所には、それと同様の建造物がすでにこの地にあったことがわかる。

この三菱電機パワーデバイス製作所も、鉄道と関係が深く、当初は電気機関車などの部品の一部がここから生まれていた。

また現在は、ここで生まれるSiCデバイスが、家電、産業機器、鉄道車両の各分野でインバーターの小型・省エネ化に貢献しているという。

―――この今宿駅から、県道54号に沿ってのびていた専用線の線路には当時、今津港に集結する砕石や木材を運搬する列車が行き来していたといわれている。

ここ今宿駅からクルマで県道54号を走ってみて発見した鉄道物件については、またこんど。

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画像:鉄道チャンネル/モノクロ航空写真は国土地理院
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