東武鉄道 日光線系統 浅草~日光・鬼怒川を結ぶ伝統特急きぬ・けごん・日光。

この東武伝統特急を担ってきたのが、1990~1991年に東急車輛製造・アルナ工機でつくられた東武100系スペーシア。

東武100系は、6両固定編成9本がいまも活躍中。JR東日本線乗り入れ仕様3本が登場したり、車体塗装を変えたり、車内大規模リニューアルを施工するなどで、現代の特急ニーズにあわせた更新を重ね、いまも現役で走っている。

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そこへ2023年、日立製作所 A-train ベースの100系後継モデル、N100系が登場する。最近の東武特急車両では500系リバティを川崎重工業がつくっているなか、N100系は日立製作所でつくるというのも話題に。

初期ロットでその後も新造されるか、この2023年登場ボリュームでN100系の投入が終わるかは不明。

N100系は、100系スペーシアと同様に6両編成を組みながら、現100系9本に対し、N100系は4本と半分以下のボリュームで出てくる。

東武は3両基本編成とし、分割・併結で各方面への運用を効率化できる500系リバティを次々と投入している。

ビジネスにも観光にも使える東武の新しい特急車両という触れ込みで登場した500系リバティを特急運用の主軸とし、「スペーシアが築いてきた伝統や認知度・イメージを維持・継承しながら、より上質なフラッグシップ特急」(東武鉄道)というN100系による“最上級クラス列車”を4本でまかなうというイメージか。

「アフターコロナの観光需要が、コロナ前に戻るとは思わない」などといわれるなか、汎用性とフレキシブル運用に対応する500系リバティが東武 浅草口系統の特急ネットワークを分割・併結で担い、伝統特急きぬ・けごん・日光をN100系4本で担うというイメージか。

東武鉄道には、自社のエポックメイキングな車両を残し、団体臨時列車などの波動用車両として活かしてきた経緯がある。

伊勢崎線系統の1800系、300系なども、かつてそうして生き残ったくるまがいた。

この流れがまだあるならば、100系スペーシアも1本が残るかもしれない。いま検査入場している編成もあるから、どうなるか。

もうひとつ気になるのは、100系スペーシアにあった車内販売カウンターのような空間が、N100系に受け継がれるかどうか。

イメージ画像の先頭車両の中間車寄り、乗降ドアと客室窓の間には、窓をふさいだ空間がある。ここは……!?

イメージ画:東武鉄道
画像:鉄道チャンネル
記事:鉄道チャンネル(https://tetsudo-ch.com/