生命保険を通じて日本の中小企業を応援するエヌエヌ生命保険は、全国の既婚で子どもがいる男性の中小企業経営者515名と中小企業経営者の妻515名を対象に、「いい夫婦の日(11月22日)」に関する意識調査を実施した。

今回は、従業員2人以上300人未満の規模の会社経営者(社長、会長、取締役)または従業員のいる自営業者を中小企業経営者と定義し、調査した。

夫婦の平日の会話時間の平均は2時間6分、内容は家族・仕事・食事

全国の既婚で子どもがいる男性の中小企業経営者515名と中小企業経営者の妻515名に、1日当たりの夫婦の会話時間について質問し、平均時間を出したところ、平日は2時間6分、休日は3時間30分だった。

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また、配偶者とどのようなことについて話しているか聞くと、夫も妻も「家族について」「仕事について」「食事について」という回答が上位に。

経営する会社の将来についての回答率は、夫は18.4%、妻は26.8%で、妻の方が8ポイント程度高いことから、夫よりも妻の方が夫の経営する会社の将来について気にしていることがわかった。

業務に関わっている妻は約6割

夫が経営している会社の業務を行っている頻度について聞くと、「週5日以上で業務を行っている」(33.8%)をはじめ、業務に関わっている妻は約6割に。いっぽうで、「まったく業務にかかわっていない」は約4割(39.0%)だった。

また、妻よりも夫のほうが、妻が会社のことについて理解できていると感じていることもわかった。

夫は79.0%、妻は68.9%が「後継者は決まっていない」

会社の後継者が決まっているか聞くと、夫は79.0%、妻は68.9%が「後継者は決まっていない」と回答した。

夫が経営している会社から離脱・引退した場合、継ぎたいと思っている妻は3.5%に留まった。

しかし、妻よりも夫の方が妻に経営者としての能力が備わっていると感じていることもわかった。

夫婦仲が良い方が事業承継について話し合っている

夫婦仲を点数にすると100点満点中何点か聞いたところ、全体の平均点は71点、夫の平均点は73点、妻の平均点は68点と、夫の方が点数が高い結果に。

また、経営している会社がうまくいっていると思うかという質問の回答を、夫婦仲の点数別に見たところ、夫婦仲が平均点以上だった方の52.8%が「はい」と回答。

いっぽうで、平均点未満だった方は35.4%が「はい」と回答し、平均点以上の方との差は約17ポイントだった。

さらに中小企業経営者の妻に、夫が経営する会社を引退・離脱した場合に備えて、夫と事業承継について話し合っているか聞いたところ、夫婦仲が平均点以上だった方は28.9%、平均点未満だった方は19.6%が「はい」と回答。

夫婦仲が良い方が事業承継についての話し合いをしている可能性があることが明らかになった。

経営者夫婦間で万が一のさいの会社経営への影響について、話し合っておく

同調査結果を踏まえ、エヌエヌ生命カスタマーエクスペリエンス部 小橋秀司部長は「中小企業における経営者夫婦の仲の良しあしと、会社の経営状態や円滑な事業承継準備の間には、一定程度の相関がある可能性を見ることができたと感じている」と伝え、こう分析する。

「大手調査会社のデータにもとづくエヌエヌ生命の試算では、先代社長の逝去にともなう、代表者変更時に女性が事業を承継する割合は、約4割」

「また、2020年9月エヌエヌ生命『全国の女性中小企業経営者の意識調査実査調査』では、承継を経て経営者に就任した女性の6割が『自身が後継者になることを以前から想定していなかった』、そして半数近くが『承継は突然だった/(ほとんど)準備期間はなかった』と回答していた」

「このことに鑑みると、経営者夫婦間で万が一のさいの会社経営への影響について、話し合っておくことの重要性は、決して低いものではないと考えている」(エヌエヌ生命カスタマーエクスペリエンス部 小橋秀司部長)