フグ料理(左)とタコ料理のコース一例

12月から翌年3月までの冬季は、いわゆる観光閑散期だ。鉄道事業者各社は一般的な観光に代えて、冬ならではの味覚で誘客に取り組む。

JR東海は2021年12月から2022年3月までの4ヵ月間、本社を置く愛知県の海産物で誘客する「あいちフグタコ」キャンペーンを実施する。

フグは山口県が有名だが、実は愛知県も知る人ぞ知る名産地。同様にタコも地域を代表するグルメで、産地として知多半島の日間賀島(知多町)が有名だ。JR東海が地域の食にスポットを当てるキャンペーンは珍しく、北陸のカニや下関のフグ(フク)のように、旬の味覚を発信して鉄道や旅行商品の利用促進につなげる。

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あいちフグタコキャンペーンでは、愛知県内15施設のホテルや旅館がフグやタコが素材の料理を用意。グループのジェイアール東海ツアーズのほか、JTB、日本旅行、KNT-CTホールディングス(近畿日本ツーリスト)、名鉄観光サービスの各社が、グルメを味わう宿泊ツアー商品を組む。

旅行商品は、往復新幹線、宿泊、体験コンテンツで構成。旅する時間や場所・行動などをずらす「ずらし旅」としてPRする。体験メニューとして、日間賀島での「干しタコ体験」、「釣り体験」、それに豊橋の人気店で使える「豊橋まち歩きクーポン」などを用意する。

キャンペーンは、東海道・山陽新幹線の会員制予約サービス「エクスプレス予約(EX)」会員向け特典も用意。知多半島の河和港から日間賀島に渡る定期船の乗船券や島での体験メニューを味わえる。利用には、EXサービスへの入会が必要。詳細はEXサービス利用者向けにホテルや二次交通等のコンテンツをカテゴリー別に一覧で紹介する「EX 旅のコンテンツポータル」に掲載されている。