撮りこぼし追補1【木造駅舎カタログ】山陰本線51/251 幡生駅
※2021年12月撮影
トップ画像は、山陰本線幡生(はたぶ)駅。
コロナ・ウイルス感染者数が全国的に劇的な減少を示した2021年12月。待望の青春18きっぷでこれまでに撮りこぼした木造駅舎を撮ってきました。一方でコロナ・ウィルスに新たな「オミクロン株」が登場。急激な全世界的感染拡大がニュースで伝えられ、日本国内にも感染者が少しずつ増えていた時期でした。
・・・とは言え、筆者が青春18きっぷで出かけた12月中旬、東京都でも新規感染者が10人程度と穏やかな状態でした。
そこでまず、遠く山口県の山陽本線所属駅で山陰本線の終点でもある幡生駅に来ました。幡生駅は、写真の様に駅舎が線路を背にしていて駅前が広くないのでトップ画像の様に正面はカメラの位置が下げられません。右側の大きな建物は、旧幡生工場、現在のJR西日本下関総合車両所。
※2021年12月撮影
幡生駅は、1901年(明治34年)山陽鉄道が開業。1906年(明治39年)山陽鉄道の国営化で官営鉄道の駅になります。1909年(明治42年)線路名称制定で山陽本線の所属駅に。1914年(大正3年)長州鉄道、小串駅から当駅を経て東下関駅まで開通。同鉄道の小串駅~当駅間が国有化され小串線に。1928年(昭和3年)山陽本線の経路が変更され幡生駅は現在の場所に移転。現在の駅舎はこの時に建てられたものと思われます。
※2021年12月撮影
1933年(昭和8年)小串線が線路名称改定で山陰本線に編入されます。1987年(昭和62年)国鉄分割民営化で幡生駅はJR西日本・JR貨物に継承されました。2006年(平成18年)JR貨物の駅廃止。貨物取扱終了。
駅舎を奥側から斜めから見ています。
※2021年12月撮影
電化されている複線の山陽本線と非電化単線の山陰本線が分岐する駅です。有人駅。駅舎からは構内跨線橋でホームに渡ります。当駅と下関駅の間にJR貨物幡生操車場があって、関門トンネルを通じて九州に渡る貨物列車の電気機関車を交換します。
待合室には駅そばのカウンターが残っていましたが10年以上前に閉店した様です。ちょっと残念。
※鉄道の撮影は鉄道会社、鉄道利用者、関係者などのご厚意で撮らせていただいています。撮影は何よりも安全が最優先。あくまでも業務・利用の邪魔にならないように、そしていつも感謝の気持ちを持って撮影させていただいています。
(写真・文章/住田至朗)