2022年4月29日、京都鉄道博物館は開館6周年を迎えました。当日はこれを記念し、開館6周年記念セレモニーと鉄道開業150周年を記念した汽笛吹鳴が行われました。

開館6周年記念セレモニーが開催されたのは扇形車庫です。セレモニーには京都鉄道博物館の前田昌裕館長のほか、京都鉄道博物館公式キャラクター「ウメテツ」さらにゲストとしてインストゥルメンタルユニット「大瀬戸千嶋」が参加しました。

左からウメテツ、前田館長、「大瀬戸千嶋」の大瀬戸氏と千嶋氏

セレモニーは前田昌裕館長の挨拶からスタート。京都鉄道博物館は開館6周年、さらに前身の交通科学博物館から数えると通算60年、梅小路蒸気機関車館から数えると通算50周年という節目の年を迎えます。さらに今年は鉄道開業から150周年と大きな節目も重なります。京都鉄道博物館ではこれらを記念し、記念硬券の配布などのさまざまな企画を行っていくことが紹介されました。特に同館の最大の特徴である引き込み線を使った展示では「みなさまを『あっ』と言わせるような展示ができないか」考えているそうです。

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さらに今年末には来館者が延べ500万人に達する可能性も高く、前田館長は「10年、20年と愛され、500万人、1000万人と多くのお客さまをお迎えできるよう知恵を絞って参りたいと思っています」と抱負を語りました。

挨拶のあとは、6周年記念のヘッドマークのお披露目です。このヘッドマークは5月8日まで、プロムナードにあるC62形26号機に掲出されます。

6周年記念ヘッドマークのお披露目
期間中は、入館してすぐのプロムナードにあるC62形26号機に掲出

続いては、ゲストのインストゥルメンタルユニット「大瀬戸千嶋」のライブ。大瀬戸千嶋は今年結成16年を迎えるサックスとエレクトーンのユニットです。演奏したのは、京都鉄道博物館をイメージした曲『軌条の彼方』。

「大瀬戸千嶋」ライブの様子
扇形車庫は天井が高く、音もよく響く

鉄道開業150周年を記念する汽笛吹鳴

汽笛吹鳴はJRグループ全体で実施している「鉄道開業150年記念キャンペーン」のひとつ。前日の4月28日には本館1階で展示されている500系新幹線車両の汽笛が鳴らされました。29日はいよいよC62形2号機の番です。

外はあいにくの大雨でしたが、多くの鉄道ファンが汽笛を聞こうと外に出てきました。前田館長の合図で、まずはC62形2号機が汽笛を鳴らします。

C62形の汽笛の余韻が残る中、続いて転車台に乗った7100形7105号機「義経」号が大きく鐘を鳴らしました。

汽笛吹鳴の実施は2回。2回目の吹鳴後、「義経」号はDE10に牽引されてC62形2号機と並んで展示されました。「義経」号は普段は扇形車庫内に留置されていて、屋外で見られるチャンスはなかなかありません。

DE10に牽引される「義経」号
C62形2号機と「義経」号の並び。大きさや形の違いが面白い
並ぶ2両を横から見る。C62形2号機が付けているのは「チャギントンランド MINI in京都鉄道博物館」記念ヘッドマーク ©キャギントン

開館6周年を迎えた京都鉄道博物館では、ゴールデンウィーク中に「義経」号のオリジナルヘッドマーク作りやウメテツとのじゃんけん大会などのさまざまなイベントが行われます。また、5月12日から17日には5月末に運用終了を迎える117系電車のトップナンバー編成の特別展示も行われる予定です。

記事:鶴原早恵子