箱根ロープウェイは1960年に早雲山―桃源台間が全通。日本のロープウェイでは最長です
ゴンドラはガラス張りで360度のパノラマが広がります

3年ぶりで移動環境に制限のない2022年夏。だが、感染症収束は見通せない状況で、鉄道会社もニューノーマル(新しい常態)のサービスをさぐる。密の回避とプライベート空間確保の〝一石二鳥〟を追い求め、箱根登山鉄道が箱根ロープウェイで始めた新サービスとは――。

箱根登山鉄道は、箱根ロープウェイのゴンドラを貸切利用できる「貸切乗車料金券」を設定して発売を始めた。2022年8月1日から10月31日までの期間限定。

コンセプトは、「プライベート占有空間の提供」。家族やカップル、グループでゴンドラを貸し切り、大涌谷の絶景、雄大な富士山や箱根外輪山の景色を独り占めして、ぜいたくで特別感あふれる空中散歩を楽しむ新商品だ。

貸切利用できるのは早雲山―大涌谷間、大涌谷―姥子、大涌谷―桃源台、姥子―桃源台の4区間いずれかで、貸切乗車利用券は片道1000円、全線(1往復)2500円(お盆の8月13~16日などは別料金)。通常の乗車券に利用券を添えて貸切乗車する。

このほか、箱根登山鉄道は8月16日の「箱根強羅温泉大文字焼」にあわせて、早雲山駅のビアガーデンと、強羅駅が最寄りの箱根強羅公園を夜間営業。同じ小田急グループの箱根観光船は8月20日と27日の2回、子どもたちが夏の思い出をつくる箱根海賊船の体験型クルーズ「キッズサマークルーズ」を運航する。

記事:上里夏生