「36ぷらす3」で味わう佐世保の魅力 夜の博多行きでちょっとリッチな使い方も

報道向け試乗会当日の佐世保駅お出迎えの様子

途中停車駅でのおもてなしを受けながら、「36ぷらす3」は16:13頃に佐世保駅へ到着します。運行初日となる10月3日には、ご当地キャラクターである「佐世保バーガーボーイ」によるお出迎えのほか特産品ブースの開設なども予定されています。

長崎県第二の都市、佐世保は軍港の街として栄えた歴史を持ち、旧海軍の拠点である鎮守府が置かれた他の三都市(横須賀、呉、舞鶴)同様、海軍の足跡が残ります。土日祝日に行われている軍港クルーズ、米海軍基地から伝わった佐世保バーガー、針尾送信所などは、佐世保特有の魅力と言えましょう。

佐世保駅みなと口のすぐ目の前には本格的なターミナルが。同じ港の街でも「長崎」とは少し毛色が異なります
戦時中の防空壕を活用して作られた「とんねる横丁」は佐世保の台所と言われています

また、佐世保を県北の観光地への足掛かりとする手も。たとえばフェリーで五島列島へ向かったり、松浦鉄道で玄海灘へ訪れてみたり……といったプランも面白いでしょう。宿泊施設も長崎県の中では多い方ですから、「36ぷらす3」の佐世保行きに乗るなら一泊以上滞在して余裕をもって県北を楽しむのがベストです。

昼の佐世保も良いですが、夜の弓張岳展望台から佐世保市街地を眺めると、素敵な夜景を楽しめます(写真:まちゃー / PIXTA)

岡田貴就佐世保駅長によれば、夜の博多行きで「36ぷらす3」を利用するのもおススメだそうです。往路とは異なり沿線でのおもてなしなどはなく、個室や食事付きプランの販売もありませんが、3号車のビュッフェでお買い物することは可能ですし、グリーン席でゆったりと博多駅まで帰ることができます。

復路の「36ぷらす3」博多駅到着時刻は20:06。岡田駅長は「かなり訴求力のある設定ではないか」と語りますが、それもそのはず、これは博多~新大阪駅間の山陽新幹線最終列車に余裕をもって間に合うダイヤであり、福岡空港~羽田空港間の最終便も利用できます。土日に佐世保を観光し、更に延泊して月曜日に帰る際に「36ぷらす3」に乗車する、そんな旅の締めくくり方も楽しそうですね。

もちろん、武雄温泉駅で開業したばかりの西九州新幹線「かもめ」に乗り換えてみたり、先に挙げた観光列車「ふたつ星4047」で長崎・佐賀の観光を楽しむのもアリ。「36ぷらす3」で最高の佐世保旅をご堪能下さい。

記事:一橋正浩