最初は東京―神戸間の客車特急だった「かもめ」

特急「かもめ」は2022年10月22日をもって運行終了。西九州新幹線がその名を引き継ぎます(写真:鉄道チャンネル編集部)

ここで小休止をいただいて、新幹線の列車名になった特急「かもめ」の歴史。古くは戦前の1937年、東京―神戸間のSLけん引「鷗」(当時は旧漢字表記でした)として鉄道史に登場しました。

1961年のいわゆる「サン・ロク・トオ」ダイヤ改正では、京都―長崎・宮崎間のディーゼル特急に。この時、西九州との縁が生まれました。

JR九州は、485系、783系ハイパーサルーン、787系、振り子式885系と、次々に新しい車両を投入。そして今回、外装は赤白のツートンカラー、インテリアは和洋折中、クラシック・モダン、N700Sの新しい「かもめ」が飛び立ちました。

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佐賀・長崎の鉄道史に関しては、ほかにも興味深い話を仕入れましたので、機会をあらためて披露します。

JR東日本は東北MaaS「よぶのる角館」

西九州新幹線を〝下車〟した後は、JR東日本と東北観光推進機構の共同ブースへ。JR東日本が売り込むのは、新幹線で出かける東北紀行です。

目にとまったのは、JR東日本が秋田県仙北市と共同で取り組むオンデマンド交通「よぶのる角館」。駅からの二次交通をデジタル化する、JR東日本の「東北MaaS」で、北東北の城下町・角館の観光を快適化します。

スマホに出発地・到着地・乗車希望時刻・人数を入力して予約完了。決済(支払い)は現金やクレジットカードのほか、Suica連動でもOKです。

JR東日本ブース。2022年は上越新幹線が開業40年、山形新幹線が同30周年など、新幹線の〝周年ラッシュ〟です(筆者撮影)

瀬戸内観光は〝木製旅行かばん〟に乗って

JR西日本は瀬戸内観光をPRしました。瀬戸内を走る観光列車といえば、2016年にデビューした「La Malle de Bois(ラ・マル・ド・ボア)」。列車名はフランス語で「木製の旅行かばん」の意です。

2両編成の213系電車を改造。岡山を中心に、赤穂・山陽線日生―尾道間、瀬戸大橋・宇野・予讃・土讃線岡山―琴平、宇野間を結びます。

JR西日本と共同出展したDISCOVER WEST連携協議会は、同社と岡山、鳥取、広島、島根、山口の中国5県が主な構成メンバー。中国地方の自然や食、文化を情報発信します。

JR西日本のDISCOVER WESTブースではパネルと動画で瀬戸内や中国5県の列車・観光をPRしました(筆者撮影)