きょう12月1日(金)は2023年冬季の「青春18きっぷ」発売日です。

1日(回)あたり2,410円でJR線の普通・快速列車が乗り放題になる破格のきっぷということで、毎シーズン楽しみにされている方も多いのではないでしょうか。今冬の利用期間は12月10日(日)から。年末年始も挟むため、学生の帰省やゆっくり・のんびりとした旅行に活用できます。

【2023年冬季】発売・利用期間
発売期間:2023年12月1日(金)~2023年12月31日(日)
利用期間:2023年12月10日(日)~2024年1月10日(水)
販売価格:12,050円(おとな・こども同額)

青春18きっぷとは?

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「青春18きっぷ」は全国のJR線の快速・普通列車の普通車自由席、BRT(バス高速輸送システム)などが乗り降り自由となるきっぷです。

新幹線を含む特急列車や急行列車の利用には、「青春18きっぷ」とは別に普通乗車券、特急券、急行券、グリーン券等が必要です。乗車券の代わりとしても使うことはできません。

快速・普通列車のグリーン車「指定席」も同様に乗車券とグリーン券が必要になりますが(例:快速「マリンライナー」のグリーン車指定席)、快速・普通列車のグリーン車「自由席」は別途グリーン券を購入すれば「青春18きっぷ」と組み合わせて利用することができます。なお、普通・快速列車の指定席に関しては、別途指定席券やライナー券などを購入する必要があります。

使用時は、1枚のきっぷを1人で5回まで使用できるほか、5人グループでまとめて日帰り旅行する際に使用するといった使い方も可能です(グループ利用の場合は同一行程に限る)。

※JR西日本宮島フェリーで宮島を訪問する場合は、別途、宮島訪問税(100円)が必要となります(※2023年10月から)。

今冬の注目路線はやはり北陸?

昨年は2022年10月に全線で運転を再開した只見線と廃止目前の留萌線(石狩沼田~留萌駅間は2023年3月末に廃止、深川~石狩沼田駅間も2026年3月末で廃止)を紹介しました。

今年の注目路線はやはり、北陸本線でしょうか。2024年3月16日の北陸新幹線 金沢~敦賀間延伸開業により、北陸本線の同区間は並行在来線として経営分離され、福井県側はハピラインふくいが、石川県側はIRいしかわ鉄道が運行を担うことになります。

一部の第三セクター路線では「通過利用に限り青春18きっぷが利用できる」という特例があります。金沢~敦賀間もそれにならうか、それとも新たなルールになるかは現時点では不明ですが、少なくとも現在の北陸本線に乗るチャンスは残りわずかとなります(✳︎2024年の青春18きっぷが発売されるのであれば、おそらく春季の利用期間の最初の方で切り替わりとなるでしょう)。

北陸にはあいの風とやま鉄道への移管計画で話題となっている城端線・氷見線もあり、また冬は海産物が美味しいシーズンですから、単純に旅行先として選んでも面白そうです。

九州のBRTに乗りに行くのも手

もう一つの注目路線は、福岡県と大分県にまたがる「BRTひこぼしライン」こと日田彦山線BRTです。

もともとはJR九州の「日田彦山線」という路線でした。平成29年7月の九州北部豪雨で被災し一部区間が不通となり、鉄路での復旧を断念。添田駅~夜明・日田駅間がバス高速輸送システム(BRT)により復旧されることとなり、2023年8月28日に開業しました。

鉄道と比べるとBRT区間の所要時間は30分ほど増えましたが、地元の方々の生活圏に近い場所を走っており、本数も鉄道時代の約1.5倍に。より生活の足としての機能を高めた交通機関になりました。復旧の経緯などを考えると岩手県・宮城県の「気仙沼線・大船渡線BRT」を彷彿とさせます。

夏は実際に「青春18きっぷ」で乗車された方も多かったようで、まだ復旧後2回目のシーズンである今冬も多少の混雑が予想されます。BRTひこぼしラインでは「旅名人の九州満喫きっぷ」などの割引きっぷも使えますので、オフシーズンに訪れて観光してみるのも良いでしょう。

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