京王井の頭線に超高強度繊維補強コンクリート鉄道橋、国内で2例目

2018.08.23

大成建設は、京王井の頭線 下北沢駅付近で、超高強度繊維補強コンクリート(UFC)による鉄道橋架け替え工事を4橋で実施。

UFCを採用した鉄道橋は、国内では三重県 三岐鉄道 萱生川橋(下路桁)に次いで2例目。

現場は、京王電鉄井の頭線 下北沢駅橋梁と下北沢第二架道橋。東京都と小田急電鉄ですすめる連続立体交差事業と複々線化事業が行われている交差付近。

構造形式はPC単純上路桁橋。京王側の高架橋は、既設橋脚を撤去し、新しい鉄道橋への架け替えが必要だった。

短時間施工と強度でUFCを採用

この現場は、複数路線が交差する狭い工事区域。小田急小田原線の地下駅舎躯体上に架設用クレーンを配置し施工するため、駅舎躯体への影響を最小限に抑え、かつ最終電車から始発電車までの限られた時間で適切な施工方法の適用が求められた。

こうした条件から、大成建設などは、京王井の頭線の鉄道橋架け替え工事にUFCホロー桁を採用。

部材の軽量化を図るとともに、短時間での施工を可能とする段階的な施工方法(1期、2期施工)を適用。

重さは半分、軽量化と効率化を実現

UFCは、設計基準強度が180N/mm2と、普通コンクリートの約4倍の強度を有する高性能な材料。

鉄筋の代わりに鋼繊維を用いるため、部材の厚さを薄くでき、軽量化を図れるというメリットがある。

1期施工時に架設したUFC桁の重量は約80t(軌道重量等含む)。普通コンクリートPC桁を用いた場合の約190tに対して大幅な軽量化を実現。下部駅舎躯体の補強や架設時の影響を低減した。

また、1期施工では工事期間中の徐行運転を考慮し、列車走行が可能な必要最低限の構造でUFC桁を架設。

2期施工では、残りのUFC桁の架設後に1期施工で構築した構造体と一体化させる方法で施工。

その結果、施工の効率化が図れ、最終電車から始発電車までの約4時間という施工時間の制約にも対応できた。

さらに、UFCは通常コンクリートと比べて高強度というだけでなく、100~1,000倍の優れた耐久性を有しているため、鉄道橋の長寿命化、供用後の維持管理費用の低減が期待できる。

同鉄道橋の構造検討は、鉄道総合技術研究所の指導のもと、設計を復建エンジニヤリング、施工を大成建設が行った。


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