金・プラチナ・ダイヤモンド・ブランド品の買取・販売で、96.4%という顧客満足度をキープするゴールドプラザ(ドリームファクトリー)の川崎拓 営業統括は、2022年の金・ダイヤモンド・ブランド品の相場変動を振り返るレポートを公表し、2023年の動きを考察した。

まずは物価変動に影響を及ぼした2022年トピックスを

1月―――新型コロナウィルスの蔓延 第6波、34都道府県で蔓延防止等重点措置の適用

2月―――新型コロナウィルス 全国で累計500万人の感染者を超える、ロシア軍ウクライナへ侵攻、世界的なインフレの加速

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3月―――北京オリンピック開催、G7ロシアのウクライナへの軍事侵攻を非難、経済制裁の拡充を開始

4月―――金融政策決定会合を受け、1ドル130円台に急落

5月―――ロシア産石油禁輸、EU首脳会談、世界的な電力ひっ迫を誘引

6月―――スリランカ経済危機

7月―――安倍元首相銃撃により死去

8月―――米下院議員議長 台湾訪問、米中関係の冷え込み

9月―――英エリザベス情報死去、日銀為替介入

10月―――トラス英首相辞任、円安進行1ドル150円台に

11月―――サッカーW杯 日本がドイツに歴史的勝利

12月―――日銀ショック

ここからは、ドリームファクトリーが運営する、金・プラチナ・ダイヤモンド・ブランド品の買取・販売「ゴールドプラザ」(https://goldplaza.jp/)の川崎拓 営業統括が、金・ダイヤモンド・ブランド品の2022年相場変動を振り返る。まずは金相場から↓↓↓

新型コロナウィルス第6波から始まった2022年

「2022年1月、新型コロナウィルスのパンデミックから3年目に突入した今年も、第6波との戦いから始まりました。日本国内では34都道府県で蔓延防止等重点措置が適用され、行動を制限された中での年明けとなっています。

この状況下で2月24日ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を開始。突然の大国の暴挙に、世界に衝撃が走ります。ロシアの軍事侵攻は泥沼化することで、新型コロナウィルスとの戦いで疲弊した世界経済にさらに打撃を与えていくことになったのです。

これを受け、安全資産である金の相場が急上昇、史上初の8000円台(税込み小売り)に突入しました」(ゴールドプラザ 川崎拓 営業統括)

世界的なインフレの加速

「2022年3月、北京オリンピックが開催されお祭りムードに沸く世界の裏で、G7によりロシアの軍事侵攻への非難が採択され、経済制裁の拡充が開始されます。

世界の小麦庫であるウクライナの疲弊と、レアメタル産出国であるロシアへの各国の輸入規制により物資不足が加速され、そこにコロナ禍の中で蓄積されていた一般消費者の資金が流入していくことでインフレが加速していきました。

世界各国がインフレ対応としての利上げを検討する中、日本国内では金融政策決定会合において金融緩和の継続を決定、これを受けてドル円の為替相場が1ドル130円台にまで急落しています。

ドルで取引される金はその為替変動から日本国内においてさらに急騰、4月は毎日のように史上最高値を更新し続ける状況となりました」(ゴールドプラザ 川崎拓 営業統括)

インフレとの戦い

「そして2022年5月、EU首脳会談においてロシア産石油の禁輸が決定。供給ひっ迫による高インフレの長期化が決定的となりました。

この時期より金やプラチナなどの貴金属がインフレヘッジの手段として活用されるようになり、金相場はさらに急騰していきます。

世界各国の中央銀行が利上げによるインフレ対策を検討する中、米FRBが世界をけん引する形で大幅な利上げを敢行し、インフレとの戦いが本格的に始まりました。

米国で大幅な利上げが行われることで、長期短期利回りが上昇しそれを目当てにドル買いが集中、各国通貨に対してドル高が進行する形となり、ドルで取引される金の割高感につながり、金相場は徐々に下がり始めます。

しかし、これに反して為替相場でドルに対して円安が進んだ日本国内では金相場は下落することなく、高止まりが続きました。

2022年9月には、各国中央銀行の利上げにより急激な円安が進んでいることから日銀による異例の為替介入が実施されました。

この為替介入は、急激な円安の誘因である投機筋へのけん制となり一定の効果を得ました。

また、10月にはサッカーW杯で日本がドイツやスペインに勝利することで日本再評価の機運が生まれ、急激な円安から回復する材料となりました。

来年にはインフレとの戦いを終息させていくと誰もが予想していた12月、日銀が突然政策を方向転換し、長期金利の変動幅を2倍に拡張させると発表し、日銀ショックともいえる世界的な衝撃を与えました。

対ドルで一時5円幅の円高が進み、各国の株価や国内金相場はそれにつられる形で暴落。これまでインフレに対し楽観的ともいえる緩和策をとっていた日銀による突然の政策変更、これが意味する2023年のインフレとの戦い、来年こそはという楽観的な考えを一蹴するものとなったのです」(ゴールドプラザ 川崎拓 営業統括)

2023年の金相場はどうなる?

「2022年は世界の金相場と日本国内の金相場の値動きが逆転するという特異な1年になりました。

各国がとるインフレ対策としての利上げと日本の金融緩和策が相対するため、為替相場の変動で金相場の値動きが相殺されていたためです。

当初の予想では2023年も同様の状況が続き、国内金相場は高止まりしたままの状態が続くと考えられていましたが、2022年12月の日銀の政策転換で、状況が一変、というよりも本来の国内の金の値動きに戻るという方が正しいでしょう。

本来、金の値動きはドルに連動、世界的な経済情勢やリスクに連動するものになります。

2022年は日本国内金相場のみこれに逆行する姿勢を取っていましたが、2023年は本来の値動きに戻ると考えたほうがいいでしょう。

2023年、世界各国がインフレの抑制に成功することで景気後退が確定的となります。また、急激な利上げを停止することで2022年に通貨としてのドルが担っていた資産の逃げ先という立場を金が担う可能性があります。

このため金の価格は上昇、もしくは高止まりすると考えられます。

2023年中に金相場が下がるということは、インフレとの戦いが終わり景気回復への目途が立つということになります。

現状の判断材料としてはかなり可能性の低い未来となりますが、そういった未来が来ることを切に願います」(ゴールドプラザ 川崎拓 営業統括)

2022年はダイヤモンド相場も高騰

「急騰から高止まりしていた金相場ですが、ダイヤモンド相場も同様に急騰いたしました。

ロシアのウクライナ侵攻により、各国の経済制裁が行われたことで、ダイヤモンド産出国であるロシアからのダイヤモンド供給が途切れたためです。

世界の1/3のダイヤモンド産出を担うロシアは、品質が高く大粒のダイヤモンドを算出することでも知られています。このため、1ct以上で高品質のダイヤモンドは一時1.5倍程度に急騰しました。

この情勢は年末になるにつれ落ち着きを見せ始めましたが、この要因として合成ダイヤモンドの存在があげられます。

実験室内で作られるダイヤモンドで高品質で大粒のダイヤモンドを作ることができる合成ダイヤモンドは、採掘に頼る天然ダイヤモンドと異なり、排出CO2が少なく、人種、地理的な問題が起きづらいためコロナ禍の中で注目されるSDGsの思想に合致したためです。

各ジュエラーや時計会社が合成ダイヤモンドの使用を検討することで天然ダイヤモンドの価格が下落し始めたと考えられるのです」(ゴールドプラザ 川崎拓 営業統括)

ブランド価格も高騰

「2022年は金相場、ダイヤモンド相場と同じく、ブランドや時計の価格も上昇しました。

世界的なインフレを背景に物資不足、物資の高騰がおき、各ブランド企業が商品価格を上げたためです。

新品ブランド価格の上昇につられる形で中古価格も上昇し、中にはロレックスのスポーツモデルのように、商品供給が需要に追い付かず新品価格よりも中古価格のほうが高くなるという異常な状況が引き起こされました」(ゴールドプラザ 川崎拓 営業統括)

―――こうゴールドプラザがまとめるように、2022年はすべての商材の価格が高騰する異様な1年に。

中古市場でも新品価格の上昇につられる形で各商品の価格が高騰し、数年前では考えられなかった価格で買取が行われることもしばしば。

2023年もこの名残を引きずったままの状況が続くと考えられるなか、インフレや世界情勢の安定など、商売を行う上でも安定した1年の到来を期待したい。
 
 
◆川崎拓 ゴールドプラザ事業部 営業統括
リユース業界で15年勤務。ゴールドプラザでは、各店舗店長を経験後マーケティング、PRの責任者兼営業責任者を担当。各社ニュースに出演経験あり。