埼京線と同じ高さになった山手線(JR渋谷駅)

2023年11月18日・19日の2日間、山手線で一部区間を運休し、JR渋谷駅の線路切換工事が行われました。

これまでJR東日本は渋谷駅改良工事の一環として、埼京線のホーム移設や山手線の同一ホーム化などを行ってきました。今回の工事内容は山手線の線路とホームを埼京線と同じ高さまで引き上げるというもの。同駅における長時間の運休を伴う線路切換工事としては最後のものとなります。

今回の工事イメージ。日ごとに仕切りで営業エリアと工事エリアを分け、工事桁とホームのこう上を行っています。山手線ホームの床面などはもとからあった合板を一旦剥がし、高さ調整材などを入れたのち再度合板で蓋をする形で高さを上げています。将来的にはこうした仮設の床面もタイルなどに張り替えていくことになります(資料:JR東日本)
JR渋谷駅における埼京線(奥)と山手線(手前)の線路

これにより線路の下に高さ2.6m以上の東西自由通路を整備する環境が整い、駅コンコースの拡充や共同開発ビル工事なども本格化していきます。

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なお、工事の様子は「JR東日本 東京建設PMO」がSNSのXで情報発信を行っており、試運転列車からの貴重な映像なども視聴することができます。

車両の停車位置が一両分ほど新宿寄りに

工事期間中には目立ったトラブルもなく、本日始発からいつも通りの運転を再開した山手線。

ですが、JR渋谷駅では今回の工事に伴い車両の停車位置が変更になっており、列車が到着する度に、

「渋谷駅改良工事の影響で、1両分ほど停車位置が変更になっております」

といったアナウンスが流れていました。

取材中はこれといって混乱などは見られませんでしたが、山手線の乗客が新宿・池袋方面行の山手線先頭車両を降り、(これまでは進行方向側の目の前にあった)階段へ向かおうとして停車位置の変化に気付き、すぐ方向転換されるという光景も見られました。新しい「渋谷」に慣れるまではしばらく時間がかかりそうです。

JR渋谷駅山手線ホーム、新宿寄りの新しくできたホーム端部から撮影。これまでは写真左の階段入口付近がホームの端でしたが、ホームが延長されたことで列車も少し先に停車するようになっています