コラム【鉄の余談】04 2004年 北海道富良野で衝撃を受けました
※2004年8月撮影
トップ画像は、JR北海道富良野線西中駅。
2004年(平成16年)、20年前に北海道富良野に行きました。筆者が奉職していたメーカーが当時の言葉で「ハイビジョン(HDTV/1125/60)」の薄型モニターを開発、発売したのでデモ用の高精細画像を撮影に行ったのです。
撮影スタッフに同行して富良野をウロウロしていた筆者は、トップ画像の西中駅を見て衝撃を受けました。
筆者は、大阪生まれ、東京と転勤した名古屋(5年駅間)で主に暮らしてきました。
ふだん乗っているのは、JR横中央線、京王線、井の頭線、小田急線などでした。いわゆる「ローカル」な鉄道に乗った経験がほとんどありませんでした。
富良野で見つけた西中駅は、車両一両分の木張りのホームと小屋の待合室があるだけの実に簡素な駅でした。
※2004年8月撮影
筆者は、その後全国を青春18きっぷで巡り歩く様になって、多くの簡素な駅を目にするようになります。しかし、この時は初めて西中駅を見て「こんな駅が世の中には存在するのだ」という衝撃を受けたのです。
西中駅の周辺は、茫々と農地が広がっているだけでした。人家は、ありますが、筆者が駅前にイメージするような商店も、舗装された道も、何も無いのです。
10年後、2014年(平成26年)に青春18きっぷで北海道の鉄道を乗り回った時に、富良野線にも乗って西中駅を通過しました。各駅停車ですが、この駅には停車しなかったのにも驚きました。
※2014年8月撮影
10年の時間経過が風景からは微塵も感じとれません。
待合室の小屋の横にあった樹木が無くなっていたことと木張りのホームにプランターが並べられているのが違いました。
※2014年8月撮影
10年後の2014年3月、5月に廃止が決まった江差線木古内駅~江差駅に乗りたくて晩冬の北海道を訪れました。
※2014年3月撮影
北海道新幹線開通前は、青春18きっぷで北海道に渡るには、JR東日本津軽線の蟹田駅から青春18きっぷで例外的に乗車できた特急列車自由席で青函トンネルを通りJR北海道木古内駅まで行きました。
ですから蟹田駅では、蟹田駅前市場「ウェル蟹」の食堂でお昼の定食を食べました。
※2014年3月撮影
だって、写真の昼定食が550円ですよ。魚が新鮮ですごく美味しい。
※2014年3月撮影 オリジナル写真が4:3です
北海道新幹線以前の旧木古内駅南口。背後で新幹線の工事が進んでいます。
※2014年3月撮影
その後、閉店してしまった、駅前飯店急行。昔は本当にお店が駅前にありました。
※2014年3月撮影
これが名物のヤキソバ。750円。懐かしい方も多いのでは?
※2014年3月撮影
次回は、2014年5月に廃線となった江差線木古内駅~江差駅に乗ります。
(文・写真) 住田至朗
※過去の写真はライター住田がプライベートで旅をした時のスナップ写真です。
※『JR路線大全 北陸・信越本線』(天夢人/2023)『国鉄の基礎知識』(創元社/2011)『停留場変遷大事典』(JTB/1998)『JR全駅・全車両基地』(週間朝日百科/60巻)他を参照しています。
※鉄道、駅などは鉄道会社、利用者の皆様のおかげで撮影させていただいています。ありがとうございました。