駅前広場の完成でバリアフリー対応が向上する御茶ノ水駅聖橋口=イメージ=(画像:JR東日本)

東京都心にあって、多くの大学の玄関口として独特の風情を感じさせる駅は? この質問に、もっとも適切な答えはおそらくJR御茶ノ水駅だろう。

その中央線御茶ノ水駅が、大きく変わりつつある。JR東日本が手掛ける御茶ノ水駅改良プロジェクトで、秋葉原、神田方面よりの聖橋口に、駅前広場が誕生する。供用開始は2025年3月31日。

御茶ノ水駅改良プロジェクトは2013年度にスタートした。担当セクションはJR東日本首都圏本部と、東京建設プロジェクトマネジメントオフィス(東京建設PMO)、電気システムインテグレーションオフィス(電気SIO)。部外では、地元の東京都千代田区もすべての人が利用しやすいユニバーサルデザイン(UD)の駅づくりに参画する。

JR首都圏本部は東京圏の鉄道事業を担当する機関で、旧東京支社を改組して2022年に発足した。東京建設PMOと電気SIOは、それぞれ土木・施設分野や電気分野の専門セクションだ。

具体的な駅改良では、駅舎や土木構造物を耐震補強したほか、2面4線のホーム上部に人工地盤(約2900平方メートル)を形成して、バリアフリー機能を強化した。駅コンコースと上下ホームを結ぶエレベーターやエスカレーターは、2019年初から稼働している。地上部の駅舎から階下のホームへは、段差なしで移動できる。

【参考】御茶ノ水駅改良工事、消えた聖橋口へむけて人工地盤を延ばすトラベラークレーンが出現(※2021年9月掲載記事)
https://tetsudo-ch.com/11801227.html

駅前広場完成後の御茶ノ水駅聖橋口(資料:JR東日本)

今回は、さらに聖橋口に駅前広場が完成。これまで聖橋口には駅前広場機能がなかったが、約500平方メートルの歩行者専用スペースが確保され、駅やホームへのアクセス性が向上する。

JR首都圏本部は引き続き、千代田区と連携しながら、御茶ノ水エリアのエキマチづくりに取り組む。

記事:上里夏生

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