京王とリビタの京王多摩川駅前の新しいまちづくりが本格始動 来月にはキッチンカーイベントも(東京都調布市)

東京・多摩エリアで今、もっとも注目度の高い鉄道路線……。それは京王相模原線かもしれない。調布(東京都調布市)と橋本(神奈川県相模原市)を結ぶ22.6キロ。注目の理由は、もちろんリニア中央新幹線だ。
橋本にはリニアの「神奈川県駅(仮称)」が設けられる。京王相模原線は、将来のリニアアクセス路線として脚光を浴びる。
【参考】リニア「神奈川県駅」報道公開 2つの開削工法で掘り進められる広大な地下空間リニア「神奈川県駅」報道公開 2つの開削工法で掘り進められる広大な地下空間(※2022年5月掲載記事)
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相模原線沿線で、京王電鉄とグループの不動産会社・リビタが取り組むのが、京王多摩川駅周辺(東京都調布市)の再開発事業。同駅前開発プロジェクトをめぐっては、2024年7月のプロジェクトスタートに続き、「京王グループによる地域に根ざしたまちづくりが本格始動」というニュースが発信された。京王とリビタは2025年5月1日、京王多摩川駅前開発プロジェクトで賃貸住宅・福祉棟の建設工事に着手した。
開発プロジェクトでは京王とリビタに加え、東京都目黒区に本社を置く社内ベンチャーの先駆け・スマイルズ(企業名)がまちづくりパートナーとして加わる。
再開発対象地は2021年5月に閉園した、京王グループの植物園「京王フローラルガーデンアンジュ」の跡地を中心とする約2万8000平方メートルのエリア。京王とリビタは、「住み継がれる、暮らし継がれる街」をモットーに新しいまちづくりに挑戦する。
施設はA~C棟の3棟を建設するが、今回は京王多摩川駅前のB棟建設に着工した。建物は延べ床面積約2万6500平方メートルの10階建て。1階に店舗など、2~3階に調布市の総合福祉センターと医療ステーション、4階から上が214戸の賃貸住宅。
京王とリビタが力を入れるのが、住むだけにとどまらない活力あふれるまちづくり。エリア中心部や鉄道高架下に、地域住民らの集いの場を設ける。
にぎわい創出のため、今回参画したのがスマイルズだ。三菱商事外食部門発の飲食ベンチャー企業として2000年に創業。2008年に独立した。鉄道関係では、京王やJR東日本などの駅構内、駅ビルへの出店実績を持つ。
今回着工した部分の開業は2027年7月ごろの予定。京王、リビタ、スマイルズは2025年6月ごろから、京王多摩川駅高架下を活用したキッチンカーイベントなどで、まちづくりの機運を盛り上げる。
記事:上里夏生
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