総武線電車の車窓から、県道を行くクルマのなかから、飛び立つ旅客機の眼下に……。

坊主あたまに小さな青いタオルがのったような、このまーるい物体は。なーんだ?

こうした光景がみられるのは、千葉・八街。

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この地名をきいて、あーあれか! と思った人は、あれが大好き?

これ、千葉・八街で、いまちょうどみることができる秋の風物詩。

そう。落花生の畑でちょうどこのころに出現する「ぼっち」。

千葉・八街というと、落花生。ピーナッツの加工品とかでも知られてるよね。

この、ぼっち。なんのためにこうしてまーるいかたちにして、傘のようなシートをかけるかというと、乾燥。

「ぼっち」という名前の由来や、乾燥させる技などについては、地元 八街の「落花生問屋フクヤ商店」のFacebookにくわしく記されてる。

ここからは、落花生問屋フクヤ商店の【豆知識】八街の秋の風物詩「ぼっち」から引用。
 
 
―――名前の由来は、ぼっちのうえに乗せる藁の形が、

時代劇などで浪人がかぶっている「ボッチ笠」に似ているからといわれています。

落花生産地特有の秋の風物詩。

実は美味しい落花生をつくる秘訣だったりするのです。

「ぼっち」とは?

落花生は畑から掘っただけでは水分量も多く、煎り豆にすることはできません。

そのため、掘ったあと畑で約1カ月程度、じっくり乾燥させてから当店のような加工業者に出荷されます。

掘りとり直後の落花生には40~50%の水分が

含まれているので、まずは畑にひっくり返して

7~10日程度予備乾燥します。

ある程度乾いたら、いよいよぼっち積み。

豆をなかにして円筒状に積み上げていき、

最後に笠をかぶせれば、ぼっちの出来上がりです。

こうすることで、雨に濡れるのを防ぎ、

秋から冬にかけて吹く乾いた北風を通して、

約1カ月程度かけてじっくり仕上げます―――。
 
 
じゃここからは、千葉・八街でみてきた、ぼっちの写真集を。