ニューヨークやロンドン、シドニーなどで人気の“マッスルミール”が日本に上陸した。その名もMuscle Deli(マッスルデリ)。日本初のトレーニング専用フードの宅配サービスを今春から全国展開するマッスルデリは、パーソナルジムを中心とした提携先事業者が25社を突破したことを記念し、9月15日、そのメニューラインナップと女性向け美脚ジム「STYLESHOWN」(マッスルデリ提携ジム)を報道に公開した。

「アメリカで大流行中の海外トップ選手も食べてる便利かつ栄養価抜群な食事。こんなん食べてみたいなー思てたらなんと日本にも!!笑きたきたぁ」
「筋肉が喜ぶ喜ぶ」
「おかんも美味しい言うて半分取られた。 鶏肉全て皮剥がれてるし健康、筋肉に最適ですやん!」

ベストボディジャパンなどに挑むkenshi(大阪体育大学)らがこうコメントするように、東京・赤坂の三分坂を上がった美脚ジム「STYLESHOWN」には、「見た目はトレーニングゴハンとは思えない、マジでうまそう」と記者たちがもらすほど、色とりどりなマッスルミールがズラリ並んだ。

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マッスルミールとは「筋肉の生成やカラダづくりに必要な栄養素が計算された高タンパク質な食事」のこと。記者たちはニューヨークやロンドンで“トレーニングメシ”として注目されているメニューを試してみた。

食す既存ユーザーは35歳前後の都心アッパーミドル

鶏肉は脂身がなく、歯ごたえがあって、見た目より、食べごたえがあるボリューム。一般的な弁当と同じサイズなのに、満腹感と“食った感”が明らかに違う。

「鶏肉の香草パン粉焼きセット」「鶏肉の醤油麹焼きセット」「ジェノバパスタセット」などが並ぶ前で、マッスルデリ代表取締役の西川真梨子CEOは、今春から展開するマッスルデリの既存ユーザー像についてこう語る。

「港区などの都心に住む35歳前後の男性が最も多い。自分の身体を意識して、週にトレーニングを1~2回行っている人たちで、情報のアンテナが高く、健康やライフスタイルにも関心がある経営者たちが多い」

こうしたユーザーたちに共通するのは、「何を食べればいいか」「いつも同じ食事」「調理時間がない」といった悩み。そこでマッスルデリでは、トレーニー(筋肉トレーニングなどを実践する人たち)に最適な食事を自宅まで配送するというサービスに着目。ジムやトレーニーの意見からつくりだされたメニューには、次のような想いが込められている。

◆運動後30分~1時間半以内に栄養素摂取
◆1日に必要なタンパク質は「体重×1~2グラム」
◆タンパク質吸収のためにビタミンB6を
◆継続的なカラダづくりには「一定量の糖質摂取」を
◆プロテインは食事の代わりにならない
◆保存料・合成着色料不使用の食事を

このメニューポリシーに共感を得てマッスルデリを注文する都心の30代アッパーミドルのイメージは、大手出版社などの調べによると、「都心の移動はもっぱらタクシーやマイカーなどの自動車で、混雑する電車などは利用しない」という。時間短縮や効率性といったキーワードの前に、“自分らしい時間”や“優先したい時間やモノ・コト”があるという。

そんな彼らが食すマッスルデリの料金は、1日1食5日間の5Packプランが5300~6800円。1日2食5日間の10Packプランが9800円~1万2800円(目的や体型に合わせたプランによる)。1食1400円弱という算段だ。

日本初の“魅せる美脚づくり”プログラムも体験

今回のメディア向け公開は、“日本初の魅せる美脚づくりプログラム”を展開するパーソナルトレーニングジム「STYLESHOWN」で行われ、トレーニングと食で「理想の身体をつくっていく」というタッグプレーを見せてくれた。Muscle Deliと提携し、個別トレーニングとトレーニング系最適フードで、理想の身体をつくるというパッケージ展開に賛同したのは、STYLESHOWNを運営するウィルゴの代表取締役、鈴木智晴氏と川戸沙羅氏。

鈴木代表、川戸代表がドライブするSTYLESHOWNは、西川真梨子CEO率いるMuscle Deliと同じく、「次は若い女性がターゲット」。「20代男性、40代以上の女性の利用率が多い」といわれるこの市場に、「30~40代女性をターゲットにし、都心で個別に実施するトレーニングの習慣化を提案」「女性トレーナーによるマンツーマン指導、姿勢改善にもとづいたトレーニング指導、美脚プログラム、理想の身体に導く食事指導」といった狙いで、電車に乗って通勤する女性たちも取り込む構え。

食のMuscle Deli、トレーニングのSTYLESHOWNが組んだ理由のひとつは、共通のシンプルな方程式。「カラダの仕上がりは、イコール、かけた負荷と食べたもので決まる」という掛け算だ。

鈴木代表、川戸代表は、昨今、話題のダイエットジムについて「たとえば短期間で体重が劇的に減ったとしても、人間の身体はもとに戻ろうとするホメオタシス(恒常性)ですぐにリバウンドする」とも教えてくれた。

電車に乗らない都心のアッパーミドル層にウケるトレーニング専用フードと、身体を意識する女性たちが通うパーソナルトレーニングジムの掛け算は、どんな答えが出るか――――。